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『シナリオ作法四十八章』まとめ3

 おはようございます。

 寒さが戻って来たようです。天皇誕生日の振替休日ですね。昨日、天皇陛下の会見の動画を観ました。この平成の世の平和を祈られて来られました。どんなにたいへんなことだったでしょう。来年は譲位され上皇になられます。どうか平安にお過ごしください。いろんな意見があっても、日本は2600年もの皇統の歴史があります。それに依っていることは確かです。安全で平和な国が続きますよう。

 

  

 

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  今日で『シナリオ作法四十八章』のまとめは終わりです。

 

シナリオ作法四十八章 (映人社シナリオ創作研究図書シリーズ)

シナリオ作法四十八章 (映人社シナリオ創作研究図書シリーズ)

 

目次

まえがき

その1 映画とTVドラマとはどう違うか

その2 映像と文学とはどう違うか

その3 映像と演劇とはどう違うか

その4 「絵になる」とはどういうことか

その5 モチーフをとらえよ

その6 素材をよくしらべよ

その7 テーマをはっきりさせよ

その8 ヒット性のある企画とは何か

その9 登場人物をきちんと設定せよ

その10 人物にはっきりした性格を与えよ

その11 ストーリイを面白くつくれ

その12 シナリオの形式いろいろ

その13 大バコで起承転結を構成せよ

その14 何を省略し、何を生かすか

その15 小バコはなるべく詳しくつくれ

その16 シナリオの原稿はどう書くか

その17 ドラマはどう書くか

その18 ト書はどう書くか

その19 セリフはどう書くか

その20 ファースト・シーンいろいろ

その21 導入部で観客をひきつけよ

その22 人物紹介あの手この手

その23 状況説明あの手この手

その24 時間処理あの手この手

その25 シャレードの使い方あの手この手

その26 小道具の使い方あの手この手

その27 ナレーションの使い方あの手この手

その28 ウリ、伏線はどう張るか

その29 狂言回しはどう使うか

その30 アト説という手

その31 回想の使い方について

その32 モンタージュについて

その33 シナリオの話術とは何か

その34 心理描写について

その35 人物を活写せよ

その36 リアリティを尊重せよ!

その37 Struggle こそドラマである

その38 サスペンスをUPせよ!

その39 すべてはクライマックスのために

その40 クライマックスのあとの情緒的感動

その41 文学を脚色するポイント

その42 ホームドラマのツボは何か?

その43 推理劇のツボは何か?

その44 喜劇のツボは何か?

その45 やってはならないシナリオ作法上のミス

その46 説明の多いシナリオは不可

その47 芝居が書けていないシナリオは不可

その48 山場が盛り上がらないシナリオは不可

むすび

 

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 33 シナリオの話術とは何か

 落語を参考にすると、話術が理解できる。

……落語というものは、筋の運び間に、適当に描写を交えて語って行くものだが、その間「省略」もするわけで、省略の部分を考えてみると筋の運びと描写は、結局、話のかんどころだけを選んで語っていることが分かる。(P229)

  シナリオの構成も落語に似て、物語のかんどころをピックアップして、筋の運びと描写を織り交ぜていく。

 

34 心理描写について

 小説は文章で心理描写をする。

 映画では映像なので心理描写が難しい。それでナレーションを使って表現しがちになる。しかし、心の声は映画ではあまりなじまない。

 テレビは視聴者というように、見ると聴くが一緒になっている。だからナレーションを行ないやすいし、なじむ。

 

 小道具やモンタージュによる心理描写もあるが、心理描写の正攻法はやはりセリフとシャレードによる芝居を通しての表現である。――P243

 深層心理を表現するようなセリフと芝居が必要だ。

 

35 人物を活写せよ

 人物を活写するということは、その人物の性格を見事に、生き生きと描くこと。人物が描かれて、話としておもしろくなる。

 

 どうすればいいか。

 現実社会に生きている人間をよく観察する。画家が自然や人物をスケッチするように、シナリオ・ライターも手帳にメモをとって、人物を写生する。それをミソ帖という。すぐには約立たないかもしれないが、いつかは役に立つ。

 

 ストーリーとは関係しないが、そういう人物の描写が映画の魅力である。

 

36 リアリティを尊重せよ!

 実際にあった感動的な実話をそのまま映画にするとどうなのか? 観客は感動するだろうか。そうはならない。

 われわれは事実に感動するわけではない。事実の奥にある〈真実〉に感動する。

 事実がすべてリアリティがあると思うのは危険である。

〈真実〉を描くためにはリアリティが要となる。本当らしく描くことが必要だ。いかに本当らしく表現して描くか。そうでないと観客はリアリティを感じてくれない。リアリティとはそういうものである。

 

37 Struggle こそドラマである

 Struggle とは――もがく。あがく。戦う、争うこと。

「葛藤」と訳されることが多い。

 

「劇がわれわれを娯しませるためには一つの闘争の形をわれわれの眼前に見せなければならない。劇中の主人公は彼がその全力をつくしてそれの実現のために苦闘する何らかの欲望なり目的なりを持っていなければならない(中略)主人公は時として他の力量のすぐれた相手のために危ない目を見ることもあろうし、また時として彼自身の心中の弱点のために裏切られて懊悩煩悶して自滅するというようなこともあろう。劇そのものの迫力も観客の興味もひとえにその相争う力の勝敗の上につながっんているものである」

    ――ブランダー・マッシューズ

 

  1. 人物と人物とのStruggle
  2. 自然と人間とのStruggle
  3. 人物の心の中の意志と感情とのStruggle

 

 1には人と人との一対一があるのは当然だが、一人対数人、一人対集団というのもある。グループ体グループ、集団対集団というのもある。

 善と悪。人と組織。戦争というのもある。

 

 2には、災害や自然の困難に直面する、といったものだけではない。未知なる物理的なもの、巨大な動物、場所の困難さから生まれるドラマも含まれる。

 

 3は、あらゆるドラマに描かれる。

 

38 サスペンスをUPせよ!

 Struggleは、サスペンスを伴うものだ。Struggleが「闘争」である以上、勝敗がかかっており、結果がどうなるであろうかという興味が観客を引きずって行く。それは不安と期待だ。

 

 喜劇にもStruggle はある。

 

 どうすればサスペンスはUPするか。

  • 観客は常に健全ともいうべき願望を抱いてドラマを見守っている。善人と悪人がいれば、善人がひどい目に遭わない様に願う。弱者と強者がいれば、弱者の味方をするのが普通だ。どんなドラマにも観客がひいきする人物がいる。
  • その人物が「闘争」に勝つことを観客は期待する。
  • その闘争を困難にすれば、サスペンスはUPする。不運な目に遇わせる。危機に陥れる。憐れな者をますます可哀そうにしていく。あざとい技法でなく、観客に気づかれないように……

 必然性を持つリアリティがサスペンスをUPする。

 

39 すべてはクライマックスのために

 サスペンスのUPがドラマの推進力である。

 危機=クライシスは、何度も来る。その最終的な解決がクライマックスで行われる。

 

 すべての危機はクライマックスのためにある。

 

……すべてはクライマックスのためにあるということを、一つの方程式としてとらえたとすると、答えから逆算して、先ずクライマックスが最初に存在し、そのためにクライシスがあり、サスペンスがあり、Struggle が用意されて方程式が成立しているという見方も当然できるわけで、ドラマづくりの「構成」という作業は、多分にこの逆算の方法を内包している。実際、クライマックスに合わせて、上昇曲線の軌道を修正するという場合が多々ある。(P277)

 

40 クライマックスのあとの情緒的感動

  • 情感を表現して観客に感動を与える。
  • 情緒的感動は必ずクライマックスに付随している。転と結を一パックとして描く。

 

41 文学を脚色するポイント

 文学の脚色の要点は何か?それは文学の持つエスプリ、具体的に言うと、文学が持っているテーマと、その文学が読者の心に与える感動、この二つを映像の中に再現することではないだろうか。前章で述べたクライマックスのあとの「情緒的感動」に、文学の持つ感動を再現し、併せてテーマの証明(第13章参照)を行うことではないだろうか。(P286)

 

 P287には具体的な作業の手順が書かれています。

 先ず原作の小説をバラバラに分解する。

  1. ストーリィ
  2. 人物
  3. 構成
  4. エピソード
  5. ディテール

 頂けるものは貪欲に頂き、つまらないと感じた個所は面白く修正してシナリオ化する。一番肝心な原作のテーマ、及び原作の「読者の心を打つ力」には絶対に手を加えない。

 

42 ホームドラマのツボは何か?

 ホームドラマは家庭の中で起こるさまざまな出来事、そこに展開する人間模様を描きながら、何か日常的問題に関する作者の考えを打ち出すドラマである。

 

 ホームドラマはやはり日常的なものの方がいい。

 取るに足らない小さなつまらぬ事件。些細なことで人間の愚かさ、不思議さ、面白さが描かれ、観客は登場人物に共感したり反発したりしながら、身につまされ何かを感じるのである。――P292

 

43 推理劇のツボは何か?

a 謎解きの本格もの。最後にトリックの解明が行われて、意外な真犯人が判明する。

b 倒叙形式のもの。物語の冒頭に犯人も犯行も明らかにされ、犯人が逮捕される。

c 両者の混合型。

 

 aは、謎解きを説明でやらないで、緊迫感がある芝居ですること。

 bは、犯人のミスを発見する過程に工夫をする。

 cは、クライマックスでアクションに持っていく。

 a b c とも段取り芝居が多くなるので、そこに注意する。 

 

 

44 喜劇のツボは何か?

 喜劇は――こう分類される。

  1. スラップスティック(ギャグをもとにしたもの)
  2. ソフィスティケーション(物事をまとも描かず、ちょっと外す)
  3. ナンセンス

 笑いのツボは――

  • 失敗
  • 思い違い
  • 誇張
  • 境遇の急変

 

45 やってはならないシナリオ作法上のミス

  1. ストーリィの映像的材料の不足
  2. 書き出す前に十分に練れていない
  3. 弱すぎるStruggle。従って弱いクライマックス
  4. 抽象的な表現
  5. 映像に表したいと思うものが完全に表示されてない
  6. セリフで説明する部分が多過ぎる
  7. 口ぐせのように相手の呼称を呼びかけるセリフ
  8. 文章のようなセリフ
  9. セリフに個性的差別がない
  10. 主要人物の過去にさか上り過ぎるストーリィ
  11. どの人物が重要人物なのか分からない
  12. 主人公が十分に売られていない
  13. 人物のウェイトが途中で変わる
  14. 人物が多過ぎるための混乱
  15. 明瞭な目的なしに人物が現れて消える
  16. 動機づけのないもの
  17. 観客が受けつけない程に人間性を欠く人物の登場
  18. 不自然に誤解を続けさせる設定
  19. 作品のスタイルの不統一
  20. 人物の感情の反応が、観客の受け取り方と違う場合
  21. オクターブを上げることが劇的とは限らない
  22. 感動的であろうとする努力が過ぎると逆効果になる
  23. 段取り芝居が多過ぎる
  24. 時間的経過の無神経
  25. セリフと動作が連動しないミス
  26. 姓名が酷似していることの混乱
  27. アクシデント、特に死の乱用 

 

46 説明の多いシナリオは不可

  • 説明をいかに芝居に組み込むかに工夫がいる。
  • 段取り芝居には変化をつける。
  • 「厄介な説明はアタマに持って行け」という言葉がある。説明はドラマの最初のほうでやるほうがいい、ということ。

 

47 芝居が書けていないシナリオは不可

  • 役者が台本を読んで、「やってみたい」と思うものがいいシナリオ。
  • 登場人物の感情の動きをとらえる。Struggle と激しい内面を描き出すこと。
  • 作者は、その芝居が上手く書けているか、役者になって演じてみる。 

 

48 山場が盛り上がらないシナリオは不可

 P330にはシナリオの構成要素が表になっている。

  • テーマ、人物、ストーリー、構成の4つが弱いと致命的であり、山場の盛り上がりに欠ける結果になる。
  • セリフがよく書けていないと迫力に欠ける。
  • Struggle が弱い場合。
  • カセやサスペンスが弱い場合。
  • 伏線の張り方がまずい場合。
  • 狂言回し、アト説、回想、ナレーションの使用にミスがある場合。

 

 

           *            *

 

   以上でシナリオ作法本のまとめは終わります。図書館で探せばもっと作法本はあるでしょうけれど、今まで読んできた本で充分だと思います。シナリオはドラマの骨格なのでおもしろい。

 持っている本もあと2冊です。次回は小説作法の本に戻ります。

 

  

 

 

 

  …………      …………      …………      …………

 

     読んでいただいてありがとうございました。 

     穏やかで、誰もが幸せでありますように。