日の記し ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。☆彡 ・☆

社会の底辺で生きてきて69歳になりました。〈自分なりの仏教〉を心の支えにしてきました。底辺の視点での日記を書きます。訪問していただいて感謝しています。

『小説家への道Ⅱ』

 おはようございます。

 青く、どこまでも明るい空はいい。雲が白く浮かんで、すがすがしい。

 そのようでありたい。ごみごみした下町に住んでいても自然に教えられることは多い。時々、「この空はつながっていて、ヨーロッパでもインドでもこのようなんだな」と思ったりする。

 人の生き方は枠にとらわれていたりするけれど……ほんとうは、自由です。 

 

 

 

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 Ⅱは、小説家になるために役立つ詳しいアプローチの仕方が書かれています。

小説家への道〈2〉

小説家への道〈2〉

 

目次

第1章 小説新人賞を取る

 あなた原稿が第一次選考で落ちないための10か条  「文学賞の偏差値」をはじいてみる  主要文学賞の偏差値リスト  応募原稿の書き方基礎講座  梗概の書き方徹底講座  私はこうして賞を取った(江戸川乱歩賞横溝正史賞、すばる文学賞群像新人賞、日本ファンタジーノベル賞、講談社メフィスト賞、時代小説大賞、小説現代新人賞海燕新人賞)

第2章 文章のツボ

 緊急座談会・文章の技術点はここまであがる 気後れせずに書くことが上達の第一歩 小説の添削・特別講義初心者編 山村正夫小説講座 4~5枚の短文に、違和感ないことば 初心者が犯しやすい誤り 『高田メソッド』基本の10項目 文章が上手いかどうかは全体の構成にかかっている シナリオは詳細なイメージを思い浮かべて 翻訳文をすっきりさせる方法 小説初心者はもっと肩の力を抜こう 小説を書きたい人は書く前に何をすべきか

第3章 パソコンで小説を書く

知的完全主義者のしなやかな活用術 アンケート・作家とパソコンのつきあい方 小説はエディタで書く 検証・日本語入力ソフトはどれがいい? パソコン「超」辞書法 原稿書きのためのネット術 原稿書きに役立つ11のコラム

第4章 私小説を書こう

わたくしの私小説論 文庫で読める古典的私小説 文庫で読める平成の私小説 アマの水準・プロの水準 過去と自己を掘り起こす術 私小説の書き方チャレンジ講座

第5章 童話を書こう

 作家として、童話コンクール審査員としての立場からアドバイスする

作家に聞く

  偶然に導かれた児童文学への道 アメリカ人の心もつかむ普遍性 投稿からカルチャーセンターを経て 子どもの本専門店から見えてくること 賞に応募しよう

(それぞれの項目は違う筆者が書いているのですが、煩雑になるので名前は省かせていただきました)

 

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 作家になる人は普段から文章を書くような仕事をしているか、文字に関係する職業のようです。日常的に言葉を使っていないと、小説を書く、みたいな作業はできない……言葉で話を作るのは、けっこうたいへんなことです。

 

  目次をみてもわかるように、初心者向けの内容です。誰にでも役に立つ項目が見つかるようになっています。古い本なので図書館ぐらいにしか置いてないと思いますが……目に留まったところを抜き出してみました。

 

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1章

あなた原稿が第一次選考で落ちないための10か条  P6           

 1 読めない(字が汚い)

 2 落丁がある。

 3 「それが、そのとき」などの指示代名詞。「だった……」の語尾の単調さ。 

 4 カタカナ表現の「ムッチリ」「プルルン」「ギャル」の乱発。

 5 時代の感覚とずれた意識。

 6 言い訳が添えてある。

 7 関係者への謝辞。

 8 作家ばりの原稿。

 9 ジャンル違い。

 10 事実を誤認して書いてある。

 

梗概の書き方徹底講座 P23

 2~3枚程度の梗概を付ける。

 梗概は、その完成した作品が他人である読者にどのように見えるか、それを客観的に要約したもの、ということができます。自分の書き上げた小説がどのようなものか、それを別な視点からまとめてみるのが梗概なのです。テーマや意図、物語の発展、それを客観的に書き出し、そのエッセンスを要約したものなのです。(P24)

 懸賞小説に求められる梗概は、審査の便宜のためにあります。何が描かれているかよく分からない――そうしたときに梗概を参考にします。梗概を読めば作品の出来不出来がわかる。梗概のうまい人は作品も面白い。

 だいたい8割のストーリーを要約すること。

 ここでは江戸川乱歩賞を受賞した野沢尚破線のマリス』の梗概が実例として掲載されています。

 

私はこうして賞を取った――受賞者の体験記です。

 

2章

文章の技術点はここまであがる

 文章の書く上での注意点。

  1. 「そして」「しかし」は取れ
  2. 「~のような」「~という」は極力減らせ
  3. 主語の繰り返しは避けよ
  4. 「~が、~が」「~し、~し」と繋げていくな
  5. 陳腐な慣用表現は絶対使わない
  6. 文末の「……」はやめよ
  7. 思わせぶりな曖昧さは逆効果
  8. 語彙は豊かに、単語の意味は正しく
  9. 主語と述語はねじれていないか?
  10. 最後に声に出して読んでみよ

語彙を増やす――小道具の出し方は難しい。明瞭にイメージできるように描く。

 

小説の添削・特別講義初心者編

「こんなふうに添削するのか」「こういうふうに読まれてしまうのだ」とわかるので役に立ちます。素人には、自分で書いていると分からないけれど、たぶん、突っ込まれる要素が満載なのです。

 

山村正夫小説講座

 いい小説は人の描き方と会話が命。小説は会話でつないでいく。

「短編は、人物設定がしっかりできているかを念頭において読みます。魅力ある人物を登場させ、この人これからどうなるのかしら、という感情移入ができるような設定。読者の興味を先へ先へとつなぐ人物を描けるかどうかです。……」(P75)

 

【要点】

  1. 簡潔さ。1行ですませる。
  2. 描写で説明する。
  3. 人物描写を大切にする。

 

 『高田メソッド』基本の10項目――感想を書くな。事実描写を積み重ねよ。

  1.  「私」を多用しない。
  2. 同じ言葉の重複を避ける。
  3. 語尾を「です・ます調」か「だ・である調」のどちらかに統一する。
  4. 短い文で書く工夫をする。
  5. 指示語(あれ・これ・それなど)を多用しない。
  6. 誤字・脱字に気をつける。
  7. 「~してしまった」「~のである」など断定表現は少なくする。
  8. 決まり文句は避けて自分の言葉で書く。
  9. 「~が、~が調」「~の、~の調」はやめる。
  10. 改行を多くする。

 シナリオは詳細なイメージを思い浮かべて

  • 大切なのはセリフ。
  • 1情報の提供、2感情、3しゃべる人のキャラクター、この3つが入っていること。
  • 常に話をしている人の映像を思い浮かべながら書く。

 

3章

――この章のパソコンの記事に関してはほとんど古い情報になります。20年も経つと時代が変わってしまっているので。

 

4章

わたくしの私小説

 車谷長吉さんへのインタビューです。

近代社会や近代人である自分への違和感が物を書く始まりにあったことは確かだな。この違和感が物心であり、生霊であり、古い言葉でいえば『生魍魂(いきすだま)』なんです。それを探求するプロセスが僕の小説であ語です。繰り返すけど、「物」を語るのではなく、「物」が語るんですね。(P179)

  小林秀雄の『私小説論』の批判をどう思うか尋ねられて――

私小説でも、単にその人の心境や身辺雑記を書いた作品には「他者」がないんです。だから小林秀雄は「社会化された私」がないと私小説の欠点をついたわけですよ。私小説にも「他者」を持ち込まないと平板な作品しか生まれないし、自己と他者の関係のなかに「私」があると、僕は思っている。(P183)

 

文庫で読める古典的私小説

 つゆのあとさき 永井荷風  岩波文庫    昭和6年

 秋津温泉    藤原審爾  集英社文庫   昭和24年

 抹香町     川崎長太郎 講談社文芸文庫 昭和25年

 思い川     宇野浩二  講談社文芸文庫 昭和26年

 杏っ子     室生犀星  新潮文庫    昭和32年

 生命の樹    高見順   文春文庫    昭和33年

 澪標      外村繁   講談社文芸文庫 昭和35年

 極楽とんぼ   里見淳   岩波文庫    昭和36年

 愛のごとく   山川方夫  講談社文芸文庫 昭和40年

 接木の台    和田芳恵  講談社文芸文庫 昭和49年

  この本が推奨する私小説の表――評価が高い歴史的なもの。

 

アマの水準(私小説を書く面白さ)プロの水準

  文芸評論家の白川芳正さんが書かれたエッセイです。

 自分の書こうとするものは、小説なのか随筆なのか、小説とは何なのか。そういった形式と内容の問題を深く考えること。私が読んだ限りでは、へんに加工するより、「私」のほうが素直に書けるのにと感じる場合が多い。

 事実にどれだけ近づけるか、というのは私小説の大きな課題です。(P199)

 

 サルトルは『嘔吐』を書いた動機を、哲学では書けないものを小説で書いたと言っていました。そういうジャンル混淆的な新しいものが、これからの時代の面白い文学になるのではないでしょうか。(P199) 

 

 小説に仕立てるということは難しい。

 それだからといって私小説にすればいいというものでもないような気がします。「私」をどうするかというのは難しい。

 

私小説の書き方チャレンジ講座――三人の方の対談

  • 視点は必ず一点である、これは基本。常に「私」という視点でものを見て、考える。
  • 事実ありき。自分の体験――何が書きたいのか。
  • 文体の問題は大きい。「私」の存在感を感じさせる文体。
  • ディテールが大切。体験したことを書くべし。
  • 私小説はテーマから入るんじゃないんだよ。過去の事実から入るんだから……」
  • 叙事を積み重ねると抒情が出てくる。

 

  

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  盛りだくさんで教えられることが多いです。添削の実例がたくさん載っていて、よいと思いました。広く浅く、初心者に目配りしています。

 

 

 

 

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     読んでいただいてありがとうございました。 

     誰もが穏やかで、幸せでありますように。