日の記し ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。☆彡 ・☆

社会の底辺で生きてきて68歳になりました。後悔ばかりの人生でしたが、それもしかたがないことです。〈初期仏教〉を信じているので、なんとか暮らしています。訪問していただいて感謝しています。ありがとう。<m(__)m>

芥川賞作家の文章術

 おはようございます。

 日中は夏のように暑いのに、薄着で寝ていると寒い。4時過ぎに目が覚めてしまいました。

 介護施設のようなところで働いていて、同僚と同人誌を出す夢を見ていました。いっしょに働いているのはTOKIOだった……(笑い)シナリオを載せようとしてうまく書けないで焦っている。

 道に迷っている夢やうまくできなくてあわてている夢が多い。そんなものなのでしょうか。 

 

  一日、無事で過ごそう。

 

          *            *

 

 

文は一行目から書かなくていい ― 検索、コピペ時代の文章術

文は一行目から書かなくていい ― 検索、コピペ時代の文章術

 

 目次

まえがき 「書けない」が「書くこと」の第一歩

     「書くこと」は恥じらうこと

1章 あなたは9歳の作文力を忘れている

2章 プロ作家の文章テクニック

3章 名文の条件とは何か

4章 日常生活で文章力を磨く

5章 検索、コピペ時代の文章術

6章 書くために「考える」ということ

 あとがき デジタル時代の「書く」ということ

 

 著者の藤原智美さんは1992年に『運転士』で芥川賞を受賞しています。それだからというわけでもないですが、文章にどのように向き合われているか興味がありました。 

 

 

             *               * 

 

1章 あなたは9歳の作文力を忘れている
  • 文章は〈創作〉、つまり嘘や演出で成り立っている。
  • どこに視点を置くか。視点の曖昧な文章に人を動かす説得力はない。
  • 誰に向けて書くのか。できるだけ具体的に読み手の顔を思い浮かべたほうが、当たり障りのない内容から一歩踏み込んだ表現ができて、文章の説得力も高まります。(P29)
  • 安易に形容詞を使わない。客観的に、具体的に表現する。

 

ボキャブラリー(語彙)は本当に必要か〉の節で、著者は『悪童日記』の文を引用しています。

 アゴタ・クリストフハンガリーが祖国でフランスに亡命した作家です。『悪童日記』は母国語でない不自由なフランス語で書かれています。

 それで小学生のような言葉で記述されているのですが、それがこの小説において描きたかったことを伝えてくる。表現力は語彙にあるのではない、という主張です。

 

2章 プロ作家の文章テクニック

書き始めるのに苦労する時は……

 文章の書き始めで苦労するのは、前日に思い浮かんでいたことをすべて書いてしまうからです。すべてを書いてしまうと翌日はからっぽの状態から続きを考えざるを得ません。  ……略)

 こんな状態を招かないために、前日にすべてを書いてしまわずに、続きの数行を次の日に繰り越してみてはどうでしょうか。翌日は最初に書く数行が決まっているため、最初の難関である「書き始める」というハードルは無理なく越えられます。(P47)

 文は一行目から書かなくていい

 文章というのは何回も見直して推敲しながら完成させていくものです。どうせ後から見直すのだから、一行目にこだわる必要はまったくない。まずは思いつくままアトランダムに書いてみることです。(P50)

 シナリオライターの「箱書き」手法

  1. 構成を固めてから書くべきか、書いてから構成を考えるか。著者は後者をすすめます。
  2. 頭のなかの言葉を見える形にする――ジグソーパズルのような思考の断片を文章化します。
  3. 文章にして並べると、「このままでは結論がない」「この要素とあの要素をつなぐには、もう一つ要素が必要かも」というように、いままで見えていなかった全体像や、足りないピースが浮かび上がってくる。
  4. この延長にあるのがシナリオライターが使う「箱書き」という手法です。
  5. 思いついたシーンごとに、カードに状況設定やセリフを書き、数が溜まったらカードを並べ構成を考える。カードを並べ替えたりシーン追加する。
  6. 著者も作品を書く時は「箱書き」を使うそうです。
  7. あるテーマに沿って思いついたことがあると、どこでどのように使うかわからなくてもカードに書く。簡単なタイトルをつけておく。
  8. カードが一定数溜まると、本にするために章ごとにまとめる。関連性のあるものをまとめながら、章のテーマを決めていく。
  9. この作業の過程で、「二章目は量が足りない。事例を増やそう」「三章目は盛りだくさんでテーマがぶれている、二つの章にわけてさらに掘り下げよう」「二章と三章のつなぎにもう一章必要」と、現時点での課題が浮かび上がり、さらに内容を煮詰めることができる。(P52)

 

 構成の話の後は、〈文章を書く上での注意すること〉が書かれています。

 

逆説以外の接続詞を外す

 ほとんどの接続詞は機械的に削っても問題ない。文章がシャープになる。

「全然よかった」は正しいか 

  言葉は変化するもの。いま誤用されている言葉も普及して定着するかもしれない。

自分の文章のリズムを知る

  センテンスの長さでリズムをつける。読点でリズムをつける。

鬱、薔薇……難しい漢字は記号にすぎない

  著者はひらがな中心で、そのなかに漢字がぽつりぽつりとまじるバランスが理想的だと言っています。

短い文章には「メイン料理」だけを選ぶ

 長文の場合は部分部分で濃淡が生まれるが、短文ではそんな余裕がない。どこがメインなのか明確にして、それだけを書くようにする。

実は、削る力が重要である

  冗長な表現を直したり、接続詞を削る。説明過剰でくどい部分はハコごと削除したほうが主張が伝わる。

「余談だが」「ちなみに」は使わない

 邪魔になるだけなのに、書き手はどうして話を脱線させるのか。少々厳しい言い方をすれば、それは内容の展開に自信がないからかもしれません。中身が薄いから、サイドストーリーを付け加えて何とか中身を厚く見せようとしたり、構成が練れていないケースも少なくはないようです。(P70)

まずは書きたい要素を盛り込んでから

  結果的に後で削ることになっても、ひとまず文章のなかに盛り込んでおく。

ヒッチコックはこうしてアイデアを捨てた

  アイデアが加速度的に転がっていくときは放おっておいてもいい作品になる。しかし、そうでない場合は、執着しても形にならない。

 

3章 名文の条件とは何か 
  • 風景描写に力量が表れる。
  • 説明的な描写や、説明的なセリフ、説明過剰な文章は、読者の想像力を奪う。
  • 〈無神経な正論〉は心に響かない。
  • 文章は真似から始まる。
  • 個性は勝手ににじみ出てくるもの。

 

4章 日常生活で文章力を磨く

 時間を忘れて没頭すること。

 インターネットがある時代、集中するのは難しい。そのようなときにどうするか。アルコールに逃避すると依存症になる。著者は音楽で気分転換するのをすすめています。

 一、二行の日記でも毎日書くと、文章はうまくなる。単語の羅列ではなく、感情が動いたことについて書く。感動や発見――それがエッセイを書くときのテーマになったりする。読み手を意識した瞬間、文学になる。

 どうすれば的確に伝わるのか、と工夫する。

 そして推敲することが大切。

 

5章 検索、コピペ時代の文章術
  • インターネットの時代――電子書籍が登場して読書のやり方も変わった。
  • またSNSの発展があって簡単に発信できる。デジタル化された画面で飛び交う文章は、深く思考を掘り下げようとしない。
  • ケータイ小説が流行ったが、あっという間にブームは去った。読者も参加できるイベントだったから流行ったのだろう。
  • コピー&ペーストが文章を殺す。
  • 検索サイトやランキングサイトへ依存してしまう。
  • デジタルの世界で、キュレーターという言葉が流行っている。だが、クリエイトこそ、本来するべきことではないか。
  • タイトルだけで判断しないようにしたい。
  • ネットの検索や辞書機能はの便利だが、言葉が自分のものにならないで、通り過ぎてゆくマイナス面がある。
  • IT時代の用語は曖昧に使われている。
  • 電子書籍の時代だが……どうなるか。

 

6章 書くために「考える」ということ

  書くということは、同時に考えるということです。(P164)

 直接利用できそうなアイデア探しや役立つ情報集めに汲々としていては、けっきょくダメなのです。「これは無駄」「あれは役に立たない」と切り捨てていては、実は表現の幅や深みを失うことになります。(P167)

 アンケートや統計などの数値というのは、客観的ではなく主観的なものです。(P171)  

その図は文章にできますか(P171)

  完全を目指すあまり、資料におぼれてにっちもさっちもいかなくなるわけです。 資料は資料にすぎません。いくらたくさん集めても、資料として使いこなせなければ意味はない。(P178)

 

 『野性の呼び声』で知られるアメリカの作家、ジャック・ロンドンは「インスピレーションは待っていてもやってこない。こん棒で頭を殴りつけるようにして書く」というようなことをいっています。著名な作家でさえ、何もないところから絞りだすようにして、必死な思いでテーマを探すのです。 その反対に、ちょっとした思いつきやアイデア、膨らませて展開できそうな情報、知識といったものをもっているのに、うまく書けないという人もいます。

 何が問題なのでしょう。

…… 略 ……

 つまりはそれらを統合する力が必要なのです。(P181)

 

 書くということは、心の動きに引っかかったピースを、すくいあげて言葉にする行為だといってもいいでしょう。(P185)

 

 

             *               * 

 

 書くことについて考えさせられました。

 1章、2章は創作においてヒントになることが書かれてありました。

 3章は文章について。

 4章、5章、6章はネット時代の「書くこと」をめぐる話です。

 

 タイトルにひかれて読んだのですが、タイトルがすべてを表している。自分の思考の断片を文章化していくことが大切だということがわかりました。

 

 

 

 

 

  …………      …………      …………      …………

 

     読んでいただいて、ありがとうございました。 

     誰もが穏やかで、幸せでありますように。