日の記し ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。☆彡 ・☆

社会の底辺で生きてきて68歳になってしまいました。ここでネガティブなことも肯定できる視点を持ちたい。いまはブログがあるので寂しくありません。訪問してくださる人に感謝しています。ありがとう。

『名文を書かない文章講座』まとめ

 おはようございます。

 降り続いていた雨もあがったようです。ラジオ体操から帰ってきてまだ曇り空ですが、天気予報では今日は良い天気になるそうです。 

 

 

 

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名文を書かない文章講座

名文を書かない文章講座

 

 作家が書いた文章の本です。

 多くの例文が載っています。また実作の引用もあり濃密です。

 目次

Ⅰ 基本篇

Ⅱ 実践篇

  テーマ 構成 導入部 地の文 セリフ 描写 タイトル 推敲 思考の圧縮

Ⅲ 質問篇

Ⅳ 独習篇

Ⅴ 鑑賞篇

 

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基本篇
  • 目に入るもの、頭に浮かぶものを、なんでも舌にのせて文章化する習慣を身につけるといい。(P12)
  • わたしたちは知らずに起承転結(序破急)を構成して話をしている。
  • 「あのねぇ」と、しゃべりたい話がみつかると、そこらにある紙にとりあえず走り書きをする。これは要点だけメモ程度に簡単に記すだけでいい。……略……これに何度か考えて追加の言葉を入れたり、不要な言葉を削ったりする。この作品のテーマになるのは、最後の「弟は過去に住む」の部分である。メモができると、エッセイは半分書き上がったのも同然だ。(P17~18)
  • 一回目の原稿は下書き思えばいい。
  • 文章は時間をかけて思考して書く。(P23)
  • どう書いても、紙に字で何ごとかを記せば文章になる。そしてその中に、その人だけの考えや発見が一行でもあれば、それが文章の価値というものになること。(P25)

 

実践編 

テーマ

  • 連想ゲーム式にやると出てくる――いつの間にかどんどん具体的になって、粗筋ができるぐらいがいい。(P31)
  • ものごとの奥に隠れた人の心の深部に大切なものを見つける。(P35)
  • 別な視点はないか。
  • 自分の、友人の、別の友人の……共通項と、致命的な差異と、その両方から浮かび上がってくるものが普遍的なものだ。(P41)

構成

  • 長いストーリーでも説明で書けば何行かで終わる。一瞬の行為でも描写すれば何枚もの原稿用紙がいる。構成とは何をどう展開するか、ということだ。

導入部

  • 書き出しはゆっくりとテンポを緩くする。そして読者を文章の世界に案内する。 
  • 文体は書く内容によって自然に決まる。
  • いろんな人のエッセイを読んでみる。

地の文

 ● エッセイや小説は三種類の文章から出来ている。

   地の文(説明)  

   描写

   セリフ 

(ここで地の文だけで、描写だけで、セリフだけで、文章を作ってみせて――)

地の文だけだと目配りが利いて満遍なく書けるが、インパクトは弱い。描写で行けば視点のみを追うため臨場感はあるが、説明不足となりやすい。セリフのみだと説明もでき人間味も出るが、冗長に流れやすい。(P61)

 ● 観念語、哲学用語など生硬な言葉を使わない。

文章は、普通の言葉では書くことができないような濃密な内容を、あえて普通の言葉で書く作業……(P63)

 ● 同じ言葉を重ねて使わない。

 ● 形容詞を多用しない。

セリフ

男のセリフなら男がしゃべるように、女のセリフなら女がしゃべるように、子供なら子供のように。おとなならおとなのように。老人なら老人のように。この自然さが必要だ。(P65)

 職業によっても変わる。性格によっても変わる。

 だから人の数だけ喋り方も違う。

 自然に、というのは難しい。

 

 ①人物描写につながらない無意味なセリフは省略しよう。

 ②情景描写につながらないセリフも省略しよう。

 ③ただの変哲もないようなセリフでも情景描写につながる場合は省略してはならない。

描写 

  • 書き写すという点では絵画と似ているが、デッサンとは違う。テーマに沿ってどのような見方をするか、によって描写は変わってくる。視る者の主観が入る。
  • どこに焦点を当てて視るか。
  • 誠実に言葉を費やして事象に迫る。
  • 描写は偏りであり、作者の意図であり、計算だ。(P93)
  • 大げさな表現ではいけない。丁寧に言葉を積み上げる。
  • 細部を描くほどリアリティが出る。

タイトル

 小説のタイトルをつけるときに注意。止めたほうがいいのは――

  • 大きすぎるタイトル。例――「戦争と平和」「宇宙と人間」
  • 歳時記から抜き出したようなタイトル。「遅桜」「夏の蝶」「秋の蝉」
  • 考えて凝り過ぎたタイトル。

 タイトルは中身の紹介ではない。内容を明かさないタイトルがいい。

 タイトルは最終行の後にくる。読者は読み終えた後、読後感とともにタイトルを見直すものである。

推敲

 初稿は下書き。文章が変でも気に入った言葉が見つからなくても放おって置いていい。熱い思いを書く。

  • 冷却期間を置く。
  • 初稿と異なる書式にしてみる。
  • 友達に読み聞かせる。声に出すと違和感がある部分に気づく。
  • 導入部はそろり、そろりと始めているか。具体的な場面から入っているか。
  • 重複した言葉や、変な使い方の助詞がないか。
  • 時制は正確か。
  • オノマトペや擬態語を生かす。
  • 出だしはすっきりと、そろりと。
  • 曖昧なところを削除する勇気と決断を持つ。

思考の圧縮

  • 見えるものだけを書くのではなく、その奥にある見えないもの、言葉にし難いものを表現へと変換しなければならない。(P133)
  • すぐには言葉にならないような思いを、時間をかけて大切にあたためていく。そこから発見はゆっくりと生まれてくるものである。(P136)
  • こんな題材でいいのだろうかというためらいに対して――自分が興味を持っているものは現実の社会と、どこかで呼応している。一番大切なのは何を書くか、ではなく、それをどう書くか、という内容の普遍化の作業だ。(P140~142)
  • 〈特殊〉が〈普遍〉をつかみ取る。
  • 他人を傷つけないためには、エッセイにも嘘がいる。
  • 「私」を美化するな。エッセイを書くには、もう一人の厳しい「私」が必要だ。

 

質問篇

インパクトについて

 過激なテーマや突飛な構成ということではない。発見と独特の視点。

エッセイと小説

 小説はテーマに即してより意識的に場面を組み立てる。

 エッセイは自分の思いを主にする。

登場人物の紹介

 本文の中に自然に溶かし込み、その紹介からストーリーが動き出すようにする。

「です」「ます」調について

 要は中身。文章の内容が文末の単調さを忘れさせるほど読者を引っ張ればよい。

記号と敬語

 エッセイなどで、自分の気持ちを()で囲むのは止す。自然な流れでなくなる。

 敬語を使って文章を書くより、大事なのは尊敬の念が表れていること。

「が」を減らす

  一行に「が」が二ヶ所出てくる場合は、後を「は」に直すと耳触りが良くなる。

  形より前に、〈思い〉 

良い本を探そう

 おすすめの本の紹介――『国語の教科書』あるいは『高校生のための文章読本

 『高校生のための小説案内』『ちくま哲学の森』

小説という世界

 フックションの分野では架空の疑似世界を作りそこに作者独自の意味を与える。

 書き尽くされたテーマを、書き尽くされた筋立てで書いて何になるだろう。(P183)

思いを込めた文章

 ほんとうの思いがこもった文章は、極まると素朴で平明になる。

 嘘をつくにも心をこめる。上手な嘘は描写がうまい。

語彙と比喩

 豊富な語彙よりも、普通の言葉をどう文章に組み込むかが大事だ。

 作為的な比喩よりも、文章そのものが比喩になっているものがよい。

比喩のない世界

 比喩などなくても秀れた文章はできるのだ。(P194)

   (ここでは柳田國男の文章を紹介しています)

比喩とイメージ

 比喩は、遠い関係のものを結びつけると効果が上がる。

 比喩よりもイメージを用いて疑似世界への変換を図る。

漢字と平仮名

 漢字はイメージを喚起させる。名詞は平仮名だと読みにくい。

 漢字と平仮名の配分は、読みやすさを優先する。

感性を磨く

 絵画から受けた印象を、言葉に置き換えてみる。

自分の「牛の絵」

 知識や資料の数ではなく、自分のテーマの中でどう生かせばいいか、である。

書くほどに深く

 書くことは思考し整理すること。

 自分が感動した情景、心が震えた経験は、何度も書いてよい。

書くに値するもの

 平凡な日常の記述でも、表現に達していれば読者の心をひきつける。(P214)

 

独習篇

生活の周辺を見る

 文章力とは……日々の観察や思考が総合した営み。(P222)

デッサン

 目につきやすいのは人間の姿。

 日々の生活の中でじわじわと育って肉づけされていくもの。

人の話に耳を

 人の話を虚心に聴いてみることも大切だ。我が身の体験や蒐集には限界がある。

日常の文章化

 考えをまとめる癖をつける。人との話し。テレビ。見聞したこと。

蒐集のすすめ

 小説や随筆の印象的な箇所を保存する。新聞、雑誌、画集なども切り抜き保存する。

 インスピレーションとは、自分の中のものが外からの刺激をきっかけに浮かんでくること。

優れた文章を書き写す

 プロの優れた文章を原稿用紙に一字一字書き写してみよう。(P242)

 手本の文章の微妙な呼吸が、刻々と自分の手に伝わってくる。

要点の再チェック

1 何度書き直しても内容がまとまらない場合。

 これは書く前の、テーマを決める段階に問題がある。自分が何を書きたいのか、頭の中でまだ整理ができていない状態で書き始めていることが多いものだ。

 (略)

 書きながら考えるのではなく、書く前に考えることだ。何を書くか、テーマの段階でしっかり整理しておくこと。骨子がさだまっていればこそ書き進む途中で思わぬ良い場面や、予想外の展開を思いつく。(P245) 

2 原稿枚数が足りなくなる。

  • 構成の段階の誤算。
  • 削る箇所を検討してみる。

3 ここぞと思う箇所が理屈っぽくなる。

  • 思い入れがこもった箇所は観念用語が入ったり、理屈が前面に出たりする。平易な代用語が見つからないときは、思い切って切り捨てる。

4 作品全体を読み返して印象が薄い。

  • 無駄なことや重複することを書いていないか、冷静に見直す。饒舌、冗漫な文章はどんどんカットして削ぎ落とす。

5 それでも印象が薄い場合。

  • この答えは簡単だ。書くべきこと、つまりテーマに即した肝心なことを充分に書いていないからだ。ありきたりのことを書いてお茶を濁していないだろうか。(P248)

6 起承転結の「結」が見つからないとき。

  • すでに書くべきことは飽和状態で、何も足す必要がないのかもしれない。そんなときは、前の文章を探すとラストにふさわしい文章が見つかることがある。(P249)
鑑賞篇  

 過剰な文章の力    ――『肉屋――愛の虜囚』アリーナ・レイリス

 言葉にあらわし難いもの――『信楽大壺』小林秀雄土門拳 

 泣き濡れて      ――『ノラや』内田百閒

 短い短剣のような   ――『山のトンビ』椋鳩十

 エッセイという文学  ――『イワナの夏』湯川豊

 きれいごとでは書けない――『癌来たる』菊畑茂久馬

 父娘の相聞歌     ――『父の帽子』森茉莉

 理屈は楽しく     ――『ひらがな日本美術史3』橋本治

 子供の鋭さ      ――『お父さんの入院』畑直樹

 

 

 

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 力を込めて読んでしまいました。小説を書くことを目指す人には多くのヒントが見つかるはずです。エッセイを書くにはちょっとくどすぎる注意が並んでいました。

 文章を書く意味とか、どうするべきなのかわかりました。

 すごく考えさせられたし、文章というものを学ぶことができた気がします。

 

 

 

  …………      …………      …………      …………

 

     読んでいただいて、ありがとうございました。 

     誰もが穏やかで、幸せでありますように。