日の記し ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。☆彡 ・☆

底辺で生きてきて68歳になってしまいました。後悔することが多かった人生ですが、しかたがないです。自分なりの仏教を信じているのでなんとかやっています。訪問していただいて感謝しています。m(__)m

『帝国の慰安婦』――植民地支配と記憶の闘い

 

 おはようございます。

 桜は満開です。とてもきれいですが、四天王寺さんの桜は散り始めて花びらが舞っています。それも風情があります。大阪城も、西宮市の夙川もお花見の人でいっぱいでしょう。近所の公園でもお花見をしていました。ほんとうに心躍る、いい季節です。

 

 

   

 

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 この本を読みました。紹介してくださったururundoさん、ありがとうございました。慰安婦問題を客観的に分析している良書だと思います。

 

 

帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い

帝国の慰安婦 植民地支配と記憶の闘い

 

 

  著者を検索してみました。客観的に事実にせまろうとする態度には、学者としての良心を感じます。

朴裕河 - Wikipedia

 

 著者は元慰安婦から起こされた名誉毀損の裁判で一審判決は無罪だったものの控訴審で破棄され有罪となりました。

www.sankei.com

 

www.huffingtonpost.jp

 著者が本を書いた動機と、事実を調査し分析することによって乗り越えようとしたものが素直に書かれています。文章を読んで、誠実な人だな、と思いました。

 

 

 慰安婦問題は朝日新聞がキャンペーンを初めたときから政治的なものでした。韓国では国挺身隊問題対策協議会によって日本を貶める反日運動になりました。挺対協は北朝鮮の工作組織だといわれています。

 慰安婦問題は政治のカードとして使われているので、韓国や中国にとっては〈解決しない〉ほうが得なのです。だから日本がいくら謝罪しようが賠償しようが解決しないのです。

 

 ぼくは底辺で生きてきて、ヤクザのような人たちをたくさん見てきました。

 国を人に例えたらいけないでしょうが……中国や、北朝鮮や、韓国はヤクザな国だと思っています。慰安婦問題はヤクザが因縁をつけているようなものなので、誠実に対応したら解決するようなものではないのです。むしろ反論しないでおとなしくしていると、つけあがってきます。言うべきことはいうことが必要です。でも、外交をする人たち、外務省や政治家がどうするか、なのです。国の問題に対して庶民は何もできないですから……

 

 朝日新聞はまだ、世界に向けて〈性奴隷〉報道を続けています。

jpsoku.blog.jp

 多くの人たちが、「虚偽の作為的な報道」だと気づき始めているので、将来は立ち行かなくなるでしょう。

 

慰安婦問題とは? 朝日新聞は何をしたのか? わかりやすく簡単に解説

 

 

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 この本は韓国では2013年8月に、日本では2014年11月に出版されています。

目次です

日本語版のための序文

慰安婦問題」をめぐる経緯

第1部 慰安婦とは誰か――国家の身体管理、民間人の加担

 1章 強制連行か、国民動員か

 2章 「慰安所」にて――風化する記憶

 3章 敗戦直後――朝鮮人慰安婦の帰還

第2部 「植民地」と朝鮮人慰安婦

 1章 韓国の慰安婦理解

 2章 記憶の闘い

 3章 韓国支援団体の運動を考える

 4章 韓国憲法裁判所の判決を読む

 5章 〈世界の考え〉を考える

第3部 記憶の闘い――冷戦崩壊と慰安婦問題

 1章 否定者を支える植民地認識

 2章 90年代日本の謝罪と補償を考える

 3章 ふたたび、日本政府に期待する

 4章 支援者たちの可能性に向けて

第4部 帝国と冷戦を超えて

 1章 慰安婦と国家

 2章 新しいアジアのために――敗戦70年・解放70年

あとがきに代えて――慰安婦問題を再考しなければならない理由

 

 

 

本のまとめと感想

第1部

  • 文章はわかりやすく具体的です。当時の状況と〈正しいとか悪いとかの価値判断じゃなく――つまり観念的じゃなく〉事実を客観的に把握するように努めている、と感じました。
  • 森崎和江のからゆきさんの記録にも言及して、当時、多くの貧しい日本女性も遊郭に売られて行ったり、娼婦になった状況があったことを説明しています。
  • 人身売買や売春は業者によって管理され行われた。
  • 挺身隊の募集は1944年からだった。挺身隊=慰安婦は間違い。故意に混同されたのでないか。(第1部1章P51~67)
  • 第1部2章には証言によるじっさいの慰安所の生活が記述されています。ここでは田村泰次郎の小説「春婦伝」で描かれたことも引用されて慰安婦と兵隊たちの関係が一方的な加害=被害の関係ではなかったことが語られます。
  • 業者の過酷な管理が語られます。具体的です。
  • 日本の敗戦によって慰安婦だけが取り残されたのではないことが語られます。

 

 第2部

 言うまでもなく、日本国家が慰安婦を必要とし、植民地となったがために朝鮮半島の人々がその対象として動員されたという意味では、構造的な〈強制性〉は存在した。しかしあくまでも慰安婦を「日本政府によって強制的に連行・拉致され、日本軍の性奴隷生活をした女性たち」とする挺対協の説明は物理的な強制性のみを国民にイメージさせてきたのである。(P136)

 

 挺対協が宣伝している〈慰安婦=性奴隷〉のイメージは誤り。(P133~143)

 

 韓国が植民地朝鮮や朝鮮人慰安婦の矛盾をあまがままに直視し、当時の彼らの悩みまで見ない限り、韓国は植民地化されてしまった朝鮮半島をいつまでも許すことができないだろう。それは、植民地化された時から始まった韓国人の日本への協力――自発的であれ強制的であれ――を他者化し、そのためにできた分裂をいつまでも治癒できないということでもある。換言すれば、いつまでも日本によってもたらされた〈分裂〉の状態を生きていかなければならないことを意味する。そしてそうである限り、韓国に日本の植民地支配が作った後遺症から逃れる日は来ないはずだ。あと百年経っても、依然、開放される日は来ないのである。(P144)

 

 ちょっと不満なのは――韓国では「日本によって植民地になり収奪された」というのが公式な建前なので、著者の考えもその枠から離れることができないことです。

 じっさいは日本の国家予算の2割を朝鮮運営につぎ込んでいました。それによってインフラを整備し、教育制度を整え、日本と同じように近代化しようとしたのです。そのために植民地の運営は常に赤字でした。収奪しようにも収奪のしようがなかったのです。

日本統治時代の朝鮮 - Wikipedia

 

 こういう事実があっても、「植民地支配しただろう」と非難され責められることは当たり前だと思います。しかし謝罪もして日韓基本条約では当時の韓国の国家予算の2.3倍の賠償金を払いました。もう何度も謝罪を繰り返してきたのです。こんなことを書くとリベラルな人たちから怒られそうですが……

 

 

 P147からは、韓国で慰安婦のイメージが小説や漫画、芝居や歌として再生産され続けていることが語られます。そこでは慰安婦はいたいけな少女であり、日本人は極悪非道な存在で描かれます。

 

 第2部3章では慰安婦支援団体の政治目標や運動について語られます。「運動の要求を考え直す」というトピックでは方針の矛盾を指摘し、改善することを提案しています。

 

 

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第3部

 韓国の支援団体が朝鮮人慰安婦の片一方の記憶にこだわったのは、基本的には慰安婦を単なる売春婦とみなすような、日本の否定者たちの記憶に抵抗するためである。つまり、韓国の偏った記憶は単に韓国だけが作ったのではない。軍が慰安所に関与したのではなく、慰安婦たちを「自発的に」お金を儲けに行った「娼婦」と認識する記憶にのみ日本がこだわるかぎり、韓国の記憶や主張も強化されるばかりだろう。(P215) 

 

  慰安婦問題を否定する人たちは「慰安婦」の存在は認めながらも、あの時はそのことが「常識」で「合法」だった、と言う。もっとも、はやくから遊郭を国家が公認して「公娼」という空間に慣れていた日本が、軍隊の周辺の公娼に特別に抵抗を感じなかったのは不思議でもない。(P227)

 

  2章では「90年代日本の謝罪と補償を考える」として河野談話を取り上げています。

河野談話」が認めたのは、〈軍人が強制連行〉したという意味での「強制性」ではなかった。日本政府が認めたのは、あくまでも「慰安婦」という存在が「総じて本人たちの意思に反して」生じたという点であり、そのことに対する総体的な責任である。

 重要なのはそれが、早くから出ていた〈自発的に行った売春婦〉とする否定者たちの声に抗して出されたということである。「河野談話」は、すべての慰安婦が、軍による「(物理的)強制連行」だったかのように考える韓国の〈記憶〉に対抗しつつ、〈自発的に行った〉とする日本国内の否定者たちの〈記憶〉にも対抗するものだった。後日、激しい反対に遭うようになるアジア女性基金は、ここで言う「そのような気持ちを我が国としてどのように表すかということについては、有識者のご意見なども徴しつつ、今後とも真剣に検討」した産物だった。(P238)

  ここでの強制性の解釈は〈広義の強制性〉があったという考えになっています。これは朝日新聞が言うことと同じです。

 これについては、

www.sankei.com

のリンクを貼っておきます。

「広義の強制性」などを持ち出すと事実がすごく曖昧になってしまうのではないかと思います。

 

 韓国と日本のあいだでは慰安婦問題は政治的な問題になっているので、日本がいかに謝罪と補償するかという話になるのですが、ぼくの思いとしては、〈政治問題〉になってしまっているので、どのような解決もないだろうと考えてしまうのです。

 政治というのは〈外交手腕〉というように、テクニックになるので……もう人道的な観点を離れてしまいます。この本ではP279まで経過を解説し、穏健な解決の方法を模索しているのですが、政治運動である限り支援者が納得する帰結点はないように思うのです。

 

 

第4部は、

 日本帝国と植民地化への批判です。ここでは広く帝国主義が批判的に総括されています。それが家父長制と資本主義に支えられていること。

 

 慰安婦問題と歴史問題を考えるのは、戦争と構造的支配がいまなお続いていて、貧困で弱い人々が動員される現実がいまだ続いているからである。国家が国民を、男性が女性を、大人が青少年を、戦争に利用するのはやめるべきだ。民族の違いや貧困という理由だけで他者を支配し、平和な日常を奪ってはならないという新たな価値観を、慰安婦問題の解決に盛り込みたい。

 不和は日韓の保守を右傾化させ、冷戦的思考は基地を存続させる。そのような現在の状態を抜け出さない限り、日本の軍国主義を批判してきた人たちが、結果的にアジアを軍事大国にするだけだ。日韓の基地問題を解決するためにも、日韓の連携は必要だ。真の〈アジアの連帯〉は、日本の帝国主義に先んじて始まった西洋の帝国主義と、彼らが残している冷戦的思考を乗り越えることで可能になる。そのときアジアは初めて、西洋を追いかけてきた〈近代〉を乗り越えることにもなるだろう。(P314)

 

 この文章はほとんど終わりの結論に当たる部分なのですが、慰安婦問題と日韓の米軍基地と冷戦構造を同列に扱っていて理解できませんでした。

 慰安婦問題を解決することがアジアの連帯を目指すものになるといわれても、韓国や中国はそれを望んでいないでしょう。

 韓国は世界中に慰安婦像を建て続けていますし、これからも続けるでしょう。それは日本を国際社会から孤立させるための中国や韓国の反日活動なのです。解決など望むはずがありません。

 北朝鮮がアメリカと会談する条件として、韓国に駐留している米軍の撤退を要求している現状では、現実のほうが思想や理想を超えてずっと先に進んでいるようです。

 

 

 著者が丁寧に事実を検証しようとしていることには敬意を表します。学者としての良心なのでしょう。政治的な熱狂を離れて事実を見る態度は韓国でなくても大切です。

 大衆はすぐに、デマゴーグやマスコミのキャンペーンに流されてしまいます。組織的なものには疑う気持を持つことが必要です。

 

 

 

 こういうサイトも出てきたので、リンクを貼らせていただきます。 

日本共産党 最近おかしくないで――帝国の慰安婦のダイジェスト版を読む

 

 

 

  

 

 

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    読んでいただいて、ありがとうございました。

    誰もが穏やかで、幸せでありますように。