日の記し ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。☆彡 ・☆

社会の底辺で生きてきて68歳になりました。後悔ばかりの人生でしたが、それもしかたがないことです。〈初期仏教〉を信じているので、なんとか暮らしています。訪問していただいて感謝しています。ありがとう。<m(__)m>

「宗教と精神科は現代の病を救えるのか? / 「霧」

 おはようございます。

 天気予報どおり今朝は少し暖かい。大阪は9度だそうです。起きるときに寒くないのはいい。寒いと布団から出るのにぐずぐずしてしまう。

 

 昨日の日曜日は天理教の人が二人、訪ねてきたのですが……「人と交際するのが苦手なので、もう来ないでほしい」といいました。勧誘じゃないといいますが、いろんなことを誘いに来るのは勧誘でしょう。あなたたちの都合でかってに人の家を訪問しているんです。そして「心配して来ているんです」という。友人になった気になって、親しいところから始める。強引です。そういうのが嫌です。

 今回のことでわかったことは、「天理教も勧誘するんだな」ということです。

 宗教というのはややこしい。

 救われたいなら、自分から〈救われ〉に行くでしょう。

 

  

 

          *               * 

 

 

 図書館では宗教の棚の本を見てしまいます。仏教と神道のことを知りたい。

 

 若い頃は聖書を読み、キリスト教神学のカール・バルトの本などを読みました。人と〈神の関係〉とか〈救い〉のことが書かれていると思いました。でも難かしい。神学は救いを巡っての観念の展開のような気がしました。

 

 難しいことを考えると、その考えている内容は充実しますが……人間は、他者との関係、社会との関係が問題です。人は観念で生きているのでなく、いろんな交渉事とか損得でとつきあっている……他人と社会のなかに生きている、と思っています。

 些細なことが大事です。

 ちゃんと挨拶できるとか、道にゴミを捨てないとか。散らかしっぱなしにしないとか……

 自分がルールを守らないと、掃除する人が苦労する。好き放題すると、後始末は誰かがやらねばならない。

 自分で、自分のやることに責任を持って行動できることが大事です。それが大人です。

 そういう基本的なことができていないと、いくら難しい観念的な、理念を語ったとしても、支持できない気持ちになります。

 

 

  この本を読みました。

 対談本なのですぐ読めます。楽しめます。 

目次です

1章 日本の「宗教的」なもの

2章 「宗教」と「精神科」の共通性

3章 日本の「教育」はどこへ行くのか?

4章 時代の趨勢とともに衰退する「創価学会

5章 「経済」と「宗教」と「教育」の密接な関係

6章 「現代の病」への処方箋

  今年の3月に刊行されています。タイトルにあるように、現在の社会の状況――「現在の病」というものがわかるかと思って。

  島田裕巳さんは宗教学者和田秀樹さんは精神科医です。

 そこで、対談は〈宗教と精神医学から世界を読み解こう〉ということで始まります。

 

1章

  • 医学の体制も宗教みたいなもの。医局とか業界は権威主義になっている。組織っていうのは宗教化する。
  • 精神科は科学を装っているが……

(和田) 結局、経済学でも心理学でも学問的に見せるか見せないかということが重要なわけで、本当に当たるかは二の次になっている。いっていることはある種の信念体系だと思うんです。(P20)

  • 今の科学であれ、メディアであれ……やり方は宗教的、というより教団的で、ある価値体系のなかに入ってしまうと、その価値観から離れられなくなる。

 

2章 

  この章は宗教についてです。知らなかったことに興味を惹かれました。

  • イスラム教は日本の神道みたいなもの。モスクは単なる礼拝所。基本的にイスラム教には組織がない。勧誘もないし宣教師も存在しない。聖典には「コーラン」の他に「ハディース」というものがあり、どうやって礼拝するかなどが書かれている。つまり精神ではなくそういう作法や生活の決まりを大事にする。すべては「シャリーア」というイスラム法で定められている。やってもよいこと、やってはいけないことの区別がはっきりしている。

 

 ぼくらは、宗教というとキリスト教を思い浮かべるが、むしろキリスト教が特殊なのだ。多くの宗教は神道的なもの。ユダヤ教もゆるい戒律で……世俗的です。

 

  • 宗教というのは、広く浅く人間の傾向をつかむものと、一対一の機能とがある。
  • 創価学会では座談会、霊友会立正佼成会では法座、という形で、お互いに悩みを語り、リーダー的な人が方向づけしていく。それはグループカウンセリングの機能を持つ。
  • スピリチュアル的なものが宗教に入ってきている。集団から→個人へ、変わってきた。オウム真理教真如苑のこと。
  • 日本の精神科のカウンセリングは10分ほどで短い。教祖様の言葉みたいな診断の仕方……アメリカと違うところがある、料金も保険で出るし、長年通い続けるケースが多い。

 

〈和田さんが紹介している精神分析学者コフートのやり方〉

  • ミラーリング……「患者さんの鏡になってあげなさい」
  • 理想化機能……患者にとっての理想化の対象になってあげる。
  • 双子機能……患者に「先生もそうだったんだ」思ってもらう。

 

3章

 は、教育界についての話ですが、島田さんが「イニシエーション通過儀礼)」という考え方を基に話します。

  • 基礎的な教育は重要。子どもの頃は嫌で理不尽だと思っても、基礎的なことを学ぶことが、後で役に立つ。
  • 人は、社会のなかで生きていかねばならないのだから、こうすればこうなる、将来はこれだけの生活ができるようになるという目標を明確化すること。
  • 稼いで生きていかねばならない。そのためには学歴も大事だと教えること。学歴社会への批判もあるだろうが、現実問題として捉える。

 

 だいたい常識的に問題点を語られています。

 この対談で大事なことは、観念的なことは言わず、具体的にどうなのか、どうするべきなのかという観点からお話されていることです。

 

  • 自殺や事件について……マスメディアの報道の仕方に問題がある。騒いで取り上げ過ぎ。それで誘発される人も出てくる。統計的には自殺も残虐な事件も少数。

 

 かって個人を救った新宗教的なものがなくなりつつある。

 現代は「周囲への迷惑を考えない」形の個人主義になっている。

 

 

4章

 は、創価学会の歴史や意味について語られています。

 

5章

  • ヨーロッパを中心とした先進国ではキリスト教の力が衰えている。経済がうまくいっていないことが背景にある。
  • ヨーロッパとアジアではイスラム教徒が増加している。イスラムの教義は勤勉と生産性を求める資本主義とは矛盾する。
  • 日本でも新宗教の信者数は減っている。
  • 宗教的な修養が人を作ってきたということがある。

 

6章

 現代では……

  • ありもしない選択肢を、あるかのように錯覚している。
  • 昔の「子どもを育て上げる」という表現はいい。
  • 長寿社会のなかの人生設計が必要。
  • 〈勝ち負け〉はある。だから勝ち負けのベクトルを増やさなければならない。ここで敗けてもここで勝っている、というような。
  • 学校は子どもに〈耐性〉をつける場でもある。
  • 社会の厳しさを子どもに教える。

 

 

          *               * 

 

  読み終えた感想は……「タイトルは大げさだな」と思いました。人を救うのって、そんなに簡単にできるものではない。

 この本では、個人がバラバラになって、共通のものを持てなくなった現代を、どうすればいいのかについて対談されているようです。

 対談本なので話はあちこちに飛び、広く浅く社会の問題点を語り、解決を模索しています。お二人は専門家なので(結論は常識的なのですが)……納得できました。

 そんなに難しいところに踏み込んでなくて、個人的なエピソードも交えて話されているので、楽しんで読めました。

 

 

 

 

 

  ……     ……     ……     ……     ……     

 

 

 

   「霧」

 

木の

あいだに

光は

差しているが

陰に入ると

寒い

胸の奥は

すこし

暖かいが

芯は硬く

こわばり

震える

冷たい風は

谷の

底から

上がってくる

自分は

どこに行こうとするのか

迷って

わからない

凍った霜を

踏むと

かすかな

悲鳴が

聴こえた気がして

目を上げると

山は

霧に

包まれていく

そこでは

白く

甘い匂いが

漂うだろう

 

 

 

 

 

………………     ………………     ………………     …………

 

 読んでいただいて、ありがとうございました。m(_ _)m

 誰もが穏やかで、幸せでありますように。