日の記し   ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。・☆彡 ・☆

底辺で生きてきて67歳になりました。そこから見える風景や、読んだ本の感想や、検索したことなどを書きます。生きることは辛いこともありますが、何をしても生きていけるんだと思っています。仏教を生きる支えにしているので、そのことも書きたいです。リンクを貼らせていただくサイトの方々に感謝しています。

『日本神道のすべて』 / 「海」

 おはようございます。

 今日は海の日の祝日です。老人になって働かなくなると、休みの日などを意識することがなくて……忘れていました。

 月曜日だけれど図書館は開いている。

 予約した本も一冊届いているので取りに行けばいいのですが、もうひとつの予約もあるからそれまで待つか、という気持ちです。

 

  

 

          *               * 

 

 先週、読んだ本は教科書的だったので、違う神道の解説本を読みました。 

 日本文芸社の「知の探求シリーズ」の一冊です。

  歴史的な視点から神道を考察しています。

 

 目次です。

プロローグ 神道とは何か

1章 神道の源流を探る

     縄文時代の信仰と神道 弥生時代の信仰と神道 古墳時代の信仰と神道

2章 日本神話と神々の系譜

     日本神話の源流 神話が語る天地創造と建国 神々の系譜と素顔

3章 体系化された神道

     神々の体系化に至る道 神々の再認と神道の成立

4章 国家神道教派神道

     維新の気概と国家神道 民衆による教派神道の展開

5章 異端の神道

     歴史の闇に消えた古代の異端 神道教理確立への苦しみ

     異端神道としての日本超古代史

6章 神道の祭りと儀礼

     祭りとは何か 天皇と朝廷の祭り 氏神とムラの祭り

7章 神道の建築と美術

     神道美術とは何か 社殿建築の出現と展開 神像の出現と展開 神道絵画

     神宝

8章 神道がわかる小事典

 

 〈神道のすべて〉がわかります。

 

          *               *  

 

  最初に神道を定義しようとしているのですが、大勢の学者の見解を並べてみても「これが神道の定義」といい切ることはできないようです。難しいのです。素人からすれば、定義などいいのですが、学問的には必要なのでしょう。

 

 修験道が盛んになった歴史がありました。現代でも修行の団体が山で修行したりしています。この修験道というのは神道仏教道教の混じったものです。日本の宗教はすごく巾が広いのです。

 

 この本では、縄文時代に遡り、源流を求めます。歴史的に神道が時代にどう反映されているのかを見て、解説して行きます。

 

 1章

縄文時代

 

と、P37まで読み始めたのですが、この本では学問的な語彙が次々と出てくるので、知的好奇心が刺激されます。詳しく書いているといくらでも書き綴らなくてはならなくなるので……適当に要約します。

 

弥生時代

  • 縄文時代とは違う弥生時代の世界観・価値観、の大きな変化のきっかけは稲作と金属器の伝来による。
  • 新しい神々が生まれていった。柱を立てる祭り(諏訪大社御柱祭のような)と、穀霊信仰へ。

  

〈リンクを貼ります〉

第5章 弥生時代の社会 2.祭祀と世界観 | 弥生ミュージアム

 

 卑弥呼の鬼道を経て、古墳時代の祭祀へ。

 大化の改新後に古墳時代は終焉する。そして天武天皇宗教改革の時代に伊勢神宮を頂点とした神祇制度が整備された。律令神道が完成される。

 

古代(律令前後)~近代までの神道に関する制度と思想の流れを簡単に教えて下... - Yahoo!知恵袋

 

2章

日本の神話は『古事記』『日本書紀』をはじめとして、種々の「風土記」や説話集、また最古の歌集である『万葉集』などにあらわされている。(P64)

 

 天地創造と建国……P72~79

   イザナギイザナミから……国譲りと天孫降臨……神武天皇の東征の解説。

 

 P80からは「神々の系譜と素顔」ということで神さまたちの紹介がなされています。

 このなかでは〈八幡神〉の話が面白かった。

欽明天皇の治世に大神比義という人が三年間断食して祈ったところ、池の中から鍛冶の翁というものが三歳の童子の姿で現れて「われは誉田天皇である」と名乗った。この誉田天皇というのは応神天皇のことで、八幡神応神天皇に権化して現れたといい、以来、応神天皇八幡神とされてきた。(P90)

 なんかよくわからない話だけれど、歴史というのは作られていくものだ、ということがわかりました。^^;  清和源氏八幡神を信奉していたそうです。

 

3章

 平安時代神道仏教に取り込まれ本地垂迹説となります。そのへんの解説も興味深かったのですが、コラムの「流行神――日本の宗教史を動かしたもう一つの原動力」(P111)というのがおもしろい。ある日突然、神が現れるという噂が立つのです。これは幕末の〈おかげ参り〉〈ええじゃないか〉にも表れたもうひとつの系譜です。

 

伊勢神宮中心の神道に対して吉田神道が現れます。〉

p114~118

 吉田神道吉川神道垂加神道は、本地垂迹説への反発から現れたものです。

 荷田春満賀茂真淵本居宣長平田篤胤とつづく復古神道

 

 すごくドラマチックです。

 P120~123は本地垂迹説を全面的に押し出した両部神道山王一実神道について語られます。また、伯家神道土御門神道などの歴史も知ることができて興味がつきません。

 

4章

 大宝律令太政官布告か置かれた時から為政者にとっては神道を掌握することが国を治めることでした。それは明治維新政府によって国家主義軍国主義と結び付けられ、〈天皇は現人神〉の国家神道となります。

 P132~144には、明治政府が神道を利用した動きが詳しく書かれてあります。

  • 王政復古祭政一致の宣言(1868年)。神祇官の復活。
  • 神仏判然令の布告。過激な廃仏毀釈の運動となる。それまでの檀家制度への不満が爆発した。
  • 大教宣布(惟神の道)→三条の教憲(「神を敬って国を愛し、天理人道を明らかにし、天皇を崇拝して国政を遵守すること」)
  • 1877年(明治10年)には変転していた神道関係の省が社寺局に移管され、憲法も制定され国会も開設されて、やっと落ち着く。
  • 1900年(明治332年)には内務省に社寺局と宗教局が置かれた。神道の国教化に伴う再編。全国の神社は官社と諸社に分けられた。官社は官弊社と国幣社に分けられ階級化された。それによって神社と神官はすべて国家の組織のなかに組み込まれ国家神道のシステムが完成した。
  • 軍部は国家神道を精神的支柱として「聖戦」を戦った。  

 戦時体制に利用された神道は不幸です……「神社の統廃合によって多くの慣習や民族信仰が消失した。」(P140)

 

 戦後の占領軍の政策の方針は〈政教分離〉が基本でした。あまりにも軍国主義国粋主義の弊害が大きかったからです。

 日本を占領統治したGHQの政策は成功を収めました。

……神道が忠君愛国の精神を植えつけ、また戦時体制下の宗教が神道一辺倒だったことから、愛国心や宗教一般に対しても同様の嫌悪感が広まった。だから、これらのものを排除することが、戦後のリベラリズムの象徴のように考えられたことも否定できないのである。

 ここに、日本人が無宗教であり、愛国心がないといわれる由縁がある。そして、そのような風潮が広まることは、日本の民主化を進める総司令部にとっても好都合だったのだ。(p148)

 日本はいまでも戦後のGHQウォー・ギルト・インフォーメーション・プログラムに束縛されていると思います。

 

 自分の考えはこうです。

 

 戦後アメリカによって与えられた自由や民主主義は正しいのですが……

 ただ、民主主義はいいとしても、やはり歴史があっての現在なのですから、正しく自立した判断をするためにも、戦前の歴史や、それ以前の時代の歴史を知ることは大事でしょう。明治政府が行った国家神道は批判されるべきものです。国が宗教を支配することで国民をコントロールすることは、最悪の結果をもたらしました。

 

 社会が作る歴史はいいことばかりではありません。また「正しい歴史」なんて本当はありえないでしょう。「正しい歴史」はいつでも強い者たちが押しつけてくるものであることは常識だと思います。

 

 歴史はいつでも間違いや誤りの連続かもしれません。そこから目をそむけないで、自分で知り、自分で考えることが必要だと思うのです。これは戦前だけのことをいっているのではなく、日本史全体を常に考えたいと思います。

 

 

 同じ4章に書かれている「民衆による教派神道の展開」(P152~170)は、国家の関与がなく独自に発展した神道の歴史が語られています。明治41年までに13の教派が認可されました。名前だけ挙げます。

 神道大教 神理教 出雲大社教 神道修成派 神道大成教 実行教 扶桑教 御嶽教

 神習教 禊教 黒住教 金光教 天理教

 

 

          *               *  

 

 5章は、異端の神道について書かれてあります。

 神道において異端との関係は特殊なものがあるそうです。

平将門のように異端者が祭神となった例や、吉田神道のように異端の宗派が正統のトップに立つというようなことさえあった。(P173)

 古代の異端

 中世の異端

 その他、コラムとして「中世の終末論――百王思想」が載っています。

 

また「異端の神道としての超古代史」では「竹内文書」が解説され、また他の異端の文献が取り上げられています。

 

 

 この本は「神道のすべて」と銘打っているので、神道に関するすべてのことが網羅されています。6~8章は神道における具体的な祭祀などの解説ですが、読み応えがありました。そうだったんだ……と教えられることが多いです。

 ちょっと分厚いので……読みにくく感じるかもしれませんが、読み物としても面白いです。

 

 今回は歴史的なことが解説され、多岐にわたったので、次は、易しく書かれた神道関係の本を読んでいくことにします。(^_^;)

 

 

 

 

 

 

  ……     ……     ……     ……     ……     

 

 

 

   「海」

 

透明な波の

底に

珊瑚の岩が

揺れている

ガラスのように

透き通った

海だ

身体を沈めると

深く

引き込まれて

自分を

失ないそうだ

カラフルな

熱帯魚や

ヒトデの

海藻

南の海の

生物が

泳ぎ揺れる

世界に

近づきたい

息を吐いて

潜ってゆく

 

 

 

 

 

………………     ………………     ………………     …………

 

 読んでいただいて、ありがとうございました。m(_ _)m

 誰もが穏やかで、幸せでありますように。