日の記し   ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。・☆彡 ・☆

社会の底辺で生きて来て67歳になってしまいました。そこから見える風景や、読んだ本の感想や、ネット検索でわかったことなどを書きます。生きることは辛いこともありますが、何をしても生きて行ける。仏教を生きる支えにしているので、そのことも書きたいです。リンクを貼らせていただくサイトの方々に感謝します。

『植物の不思議な生き方』 / 「睡蓮」

 おはようございます。

 

  

 

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  月曜日と同じ作者の本です。『植物はなぜ動かないのか』は2016年発行ですが、この本はその3年前の2013年に書かれた本です。

 

植物の不思議な生き方 (朝日文庫)

植物の不思議な生き方 (朝日文庫)

 

目次と簡単なまとめ。


病原菌とのミクロの戦い

  • 植物の葉はワックスでコーティングされていて病原菌の侵入を防ぐようになっているが、侵入されたら、活性酸素の大量発生で戦う。最後の手段は侵入された周辺の細胞が一気に死滅する「アポトーシス(プログラムされた死)」
  • 戦い終って……植物は毒性物質の活性酸素を除去する抗酸化物質も持っている。これは何役にも使える多機能のアントシアニンである。
  • 植物は病原菌から出るエリシターという物質を感知して防衛システムを発動させる。病原菌はそうさせないためのサプレッサーという物質を出すことを考えた。
  • こうして病原菌との果てしない戦い、は続く。そうすることで植物は進化してきた。

昆虫の食害からの防衛

  • ニコチンもほうれん草のえぐみも、シソやネギ、ハーブの香りも身を守るための植物の毒だ。
  • ところが毒を平気で食べる昆虫の幼虫が現れる。だったらと幼虫の食欲をなくすタンニンを作り出す。
  • いよいよとなったらポラタイルという揮発物質を発する。それを嗅ぎつけてよってくる寄生バチがイモムシに卵を産み付けることになる。

アリをめぐる植物の暮らし

  • アリは昆虫界最強の虫といえる。植物はアリを用心棒代わりに使ったり、種子を運んでもらう。もちろん蜜という報酬を払って。こうした共生関係を築くのが自然のすごいところ。
  • アブラムシはお尻から出す蜜でアリを誘惑して自分に都合の良い共生関係を作り出す。さらに寄生バチも加わるので、複雑な共生関係に発展する。^^;

植物の体内に同居する共生菌

  • エンドファイトという植物の毒。これは不思議な効力を持つ。なぜ無性生殖だけで生きられるようになったのかという謎が解明できる。

マメの根に住みつく根粒菌

  • 植物は根粒菌に住みかと栄養分を与え、その代わりに根粒菌は空気中の窒素分を固定して植物に与える。この共生関係はどうやらマメのほうが上手のよう。根粒菌マメ科植物の毛根のなかで飼い殺し状態。共生といっても、しょせんはエゴイズムとエゴイズムのぶつかり合いなのである。

動物に運ばれる種子

  • スイカは動物に食べてもらって種子を運ぶ。そのシステムの不思議。
  • 果実の赤色は食べ頃のサインになる。
  • 帰化植物はどのようにして入ってくるか。

芽生えの科学

  • 発芽のタイミングとは? 種子に赤色の光が当たると発芽を始める。
  • 光合成は赤色と青色を吸収して行われる。葉が緑色に見えるのは、植物の葉は緑色の光を吸収しないから。
  • 赤色で発芽するということは、種子の周りに生い茂る植物がないというサインになっている。

乾燥に強い植物のシステム

  • 光合成はC3システムで行われる。C4システムを持つ植物があって光合成能力が高い。ただ弱点はあって、日差しが強い条件に限るので、温帯地域では能力が落ちてしまう。

植物に潜む暗号

  • フィボナッチ数列というのがある。「1,2,3,5,8,13,21,34,55,……」と続く数列である。これは前の二つの数字を足したものが、次の数字になっている不思議な配列。
  • 植物の葉のつき方も、この配列。

他者を利用するつる植物

  • つるの巻き方はいろいろある。
  • 締め殺し植物というのもある。

花と昆虫のかけひき

  • 昆虫を集めるための巧妙な戦略。駆け引き。

花の色に隠された秘密

  • 花は、虫が好む色に咲く。

すべては受粉のために

  • 風を利用する「風媒花」。虫に運ばせる「虫媒花」。
  • 花粉のドラマは官能的。

植物を老化させるホルモン

  • 植物は撫ぜるとエチレンと言う物質で成長が早くなる。エチレンは老化ホルモンともいわれる。果実を成熟させる働きがある。

紅葉が赤く染まる理由

  • 光合成の能力が落ちると葉は落葉する。
  • 葉を落とさない照葉樹。針葉樹のマツ。

植物の冬の過ごし方

  • 茎が放射状に広がるロゼットの形で冬に耐える。

植物が出すフィントンチッド

  • 遠くの山が青く見えるのは光の作用による。
  • フィトン(植物)チッド(殺す)の意味。植物から離れたところに置いた微生物が死滅することから発見された。

現代に残る古代植物

緑の惑星を作った植物の素顔

  • かっての地球には酸素がほとんどなかった。光合成による酸素は廃棄物。酸素はオゾン層を作り、紫外線を遮断した。それで酸素を呼吸し生きる動物が現れた。
  • 将来は、人間の環境破壊によってすべての生物が絶滅するかもしれない。

 

  

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 人間は万物の霊長とかいっているけれど、始終、憎しみ合ったり、争ったりして殺し合うという悲惨なことをしています。自分のエゴイズムに溺れて、全体とか他人との調和を考えないからです。

 この本に書いてあるような、植物の〈できるところで他者と共生〉したり、目論見がはずれて失敗したりするけれど、〈またそこから立ち上がる〉ような、長期的な展望を持った生き方がいいような気がします。自然の世界は絶妙な相互依存のバランスで保たれているようです。植物の〈共生する生き方〉を学ぶ必要があるのです。

 

 この本にはほんとうに〈植物の不思議〉が詰まっていました。

 

  

 

 

  ……     ……     ……     ……     ……    

 

 

 

   「睡蓮」

 

水に浮かんだ

丸い葉は

集まり

花の

寝床になるだろう

白や

桃色の

可憐な花よ

ぼくが

昆虫なら

近寄りがたくて

遠くから

眺めている

美少女の

家系の

花よ 

あなたは

風が起こした

波紋に

かすかに

身体を

揺らす

 

 

 

  

 

 

………………     ………………     ………………     …………

 

 読んでいただいて、ありがとうございました。m(_ _)m

 誰もが穏やかで、幸せでありますように。