読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

難しい文章 ^^; の本…… / 吉岡実の変遷

 おはようございます。

 今朝は肌寒いですが、歩いていると汗ばむので、ああ、春になったんだなあと思います。お彼岸も終わって、境内の屋台もなくなりました。

 カラスが極楽門の屋根で騒いでいます。

 その下でラジオ体操を……今朝から以前のように広々としたところで。

 

 最近「吉岡実アラベスク」を読んでいたんですが、480ページもあるので疲れて他の詩批評を読み始めたんだけれど、これが吉増剛造論の本なのです。

 図書館で本を借りるときに、思わず、難解な詩批評の本を借りてしまうんだけれど、これはぼくの見栄なんでしょう。わかりもしないのに。(^_^;)

 

裸形の言ノ葉―吉増剛造を読む

裸形の言ノ葉―吉増剛造を読む

 

  Amazonでレビューも書かれていないんだけれど、たしかに読みこなすのが難しい。たとえばP57に書かれているのを引用すると……

   わたしは鱶に目を手に挟んで眺めていたことがあった。……

という詩文を解釈、分析するのに、P58から展開される次の文章、

 この問題を考える際に、ひとつ大きなヒントを与えてくれるのが、やはりローマン・ヤーコブソンの言語理論である。第2章で参照した論文「言語の二つの面と失語症の二つのタイプ」をもう一度少し詳しく見ておこう。失語症患者の症例記録を研究することで、ヤーコブソンはそこに明確な二つの型を見出したとされる。選択能力の障害、つまり範例(パラデイグム)の軸での言葉の「選択」の障害と、結合能力の障害、つまり連辞(サンタグム)での軸での「結合」の障害、この二つの型である。

 だが、これらの言語障害の型は、逆に「高度な」言語能力を有する詩人や作家の文体特性を探る際のモデルを提供するものともなる。(略) 

 

 

 こういう文章を読むのが、自分にはもう難しくなっている。P78の、

吉増剛造の詩のなかの「固有名」はすべてデリダのいう「クリプト」crypteである。この仮説のうえに立つならば、…… 

とか……も

 

 学問的な教養も必要だし、もう、ぼくには無理だ。

 

 昔、若い頃は、難解な言葉が書かれた本を一生懸命に理解しようと読んだ。自分のなかで「たぶんこういう意味なんじゃないか」みたいな納得ができたら、ひとつの世界を理解したような気がした。

 

 たぶん、ポストモダンとか言い始めたあたりの文章から、難しい文章を敬遠しだした……なにか、自分のなかで、わかろうという情熱みたいなものを感じられなくなったのです。

 

 たしかに、文学的な詩文などは、最新の言語学や心理学を援用して解釈することが必要なんだろうけれど……また、それのほうが分析しやすい、正解なんだろうけれど……

 それをすると詩がますます難解になってしまう、なんて思ってしまう。作る方も、読む方も、言語学や心理学の教養が必要になってしまう。そこまでして難解さを理解することが必要なんだろうか。

 

 ぼくは、難しい言葉で構築されたものは、堅固に見えるだけで、スタイルに深い意味を当て嵌めるのはよくないと思っているのです。意匠は自由でいいと思う。

 

 ぼくの場合、たんに理解するだけの忍耐力とか、認識能力がなくなっただけなんだとは思う。でも、もう66歳の年寄りだからいいや、と思ってしまう。

 若い時は、知らないことがあると世界から取り残されている気がしたものです。そして、理解することで世界を手に入れている気持になっていた。いまは、難しい世界もあるよな、それでいい、と思ってしまうんです。

 

 ぼくにはもっとわかりやすい、素人向けの本が必要です。

 ネットで検索すれば、そういう本もあると思うので、探します。

 

 

         ……         ……        ……

 

吉岡実アラベスク」のP17には、詩人の変貌の変遷が書かれてあります。

  1. 閉鎖的に一語一語に固執する初期
  2. はしゃぎながらしかも投げやりであるかのような時期
  3. 他者の詩文をふんだんに引用して意を尽くそうとする時期
  4. 書き言葉に喝を与えるかのような独特の表記法に拠る奇妙静まった後期

 

 こういう詩人のそれぞさの時期の作品を取り上げて分析しているんです。

 

 

 

………………     ………………     ………………     …………………

 

 読んでいただいて、ありがとうございました。

 誰もが穏やかで、平和でありますように。