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  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

『聖なる淫者の季節』第五章を読む

 おはようございます。

 

 ぼくのような者が、名を成した、一流の詩人の詩を、勝手な解釈で読むのは失礼にならないかと心配になります。たぶん詳細に分析する知識もないので誤読しているだろうなと思うのです。ぼくの読みは、知識を持たない者の感想のようなものです。

 

 それでも白石かずこ自由に感じる詩行が好きなので、5章を読みたいと思います。

 

 ぼくは、詩は「現実と描写」だと思っています。

 人の前には「現実」というものがあって、それに対してどう感じたか、どういう態度をとるのか、どう見たのか、が詩だと思うのです。

 人がそれぞれであるように、現実に対する感覚もそれぞれです。それ人が持っている現実というものもあるでしょう。

 人は狭い人生の歩みの中で、自分というものに囚われながら、感覚し、感動するものを記す。それが他人に共感してもらえるものなら、もっといいのです。それに詩を書く目的がありそうな気がします。(ぼくは、いまは書いていないので、偉そうにいってもダメですが………^^;)

 

 

【第五章】

 

 詩に描かれた現実を書いていきます。

 多くの友人、知人、音楽、踊り、そして感覚………官能的な。

 

 あの男が………「ミュリエルの空の屏風にうつる」

「その影は 猿の悦楽の快癒」

「哀れの はじまる朝食だ」

 

2連は13行です。

「ニューヨークからジュンの/手紙の声が とどく」

 リッティ・ヘイブンスをききたまえ。

 その後の行………「奏でるギターというキャベツの生の味/その音の穴のつめたさ 熱さ/唄う唄の まっすぐ/人間の心に 転げおちる まっ暗闇」

 

 3

では 明日 ききにいこう

では 明日 生みにいこう

おまえを

おまえは リッティ・ヘイブンスでも

犬でもない 2月だ

わたしの中でみごもる

得体の知れない10の頭をもつ desire だ

聖なる欲望の胎児たちだ

        ───略

 

「だが/トツゼン 泣いた」という言葉で始まります。転調です。

 この後の行───「K 牧師が死んだからでもなくあの男と愛想づかしの/けんかをしたからでもなくて」すべては上々だったのに……… 

春の花はらんまんで

男の肉の美味しさもまたこの上なく

 

 男が作るビートルズ風料理も香ばしく

 何もいうことはない………座禅を組み、読経を終わったあとなのに

 

「だが/トツゼン 泣いたのであった」と続きます。

 この連は、ニーナ・シモンの歌と、ベースを奏でるジーン・テーラーについて描かれています。

 

 

 (ジーン・テーラーのベースの演奏はありませんでした。)

 

「人間が………

ミュリエルが………

猿のいとしい兄弟が………

魂を 喰らい 喰らい

暗いまひる しゃがみこみ ひとり

泣くのは こんなときだ」

 

 リフレインもいいし、喰らい=暗いとかけているのもいい。

 

「このほかに/どんな トツゼンの 泣きたい/また 怒り 悦楽/祈りのときが あるだろう」

 

 7連を受けて「祈りのときである」と始まります。

 連想は………朝食………排泄のとき………白い陶器の 澄みきった便器の時間………あの男は………思考の鳩を/虐殺するのか………と、続きます。

 煙草は………酒は………恋は………ジャズは………ふるさとに帰ってくるだろうか………

 

 川………が、恋。女。

 もう一人の/おれだ

 

10

「わたしたちは はじまったばかりでしょうか/はじまったばかりだ」で、始まる連です。

 Somethingwlse という芝居………への思い………

「それは敗北の死骸になり 死に/いくつかは/伊賀の忍者の姿をかりて/現在の時の居間に すべりこんだ」

 という描写がされています。

 白石かずこの詩はバタ臭い西洋風の恋愛、欲望を歌っているのに、時々、日本風のイメージが出てくるのがおもしろい。日本風といっても、外から眺めている(西欧の眼で見る)日本の風景のように思うのです。

 

11

 男と朝食のテーブルについている描写。

 男について思っています。

明日

あなたは象の鼻にまかれ

肛門から悲鳴をあげ

敗北の狼煙を その筋肉の誕生日の上に

あげるとしても である

 

12

 続きです。

「この華麗な 朝の日ざし」と作者が思います。

 太陽がのぼる………わたしたし乞食神たち………soul のかけら………霧を………信じようではないか………無邪気と邪気の………いたいけない鬼子たち………ニーナやジーンたちの………朝食の時間である………と。

 

 

 5章はこれで終わりです。

 恋愛についての思い、男との思いを描いています。

 白石かずこの詩は、現実味を持たないのですが、言葉で作る別のリアリティの世界があるのだと思うのです。

 

  ………………      ………………      ………………

 

 読んでいただいて、ありがとうございました。

 誰もが、穏やかで、平和でありますように。