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  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

『聖なる淫者の季節』第一章を読む 29~38連

 おはようございます。

 

『聖なる淫者の季節』第一章を読んでいます。

 

29

 みぞれがおさまった日に、スミレとチョコレートを持って、白い蛇をつくる女に逢いにいった───

 この連はプロット進行のための連です。

 思惟や心理的な生活のあいだにはさむ日常のできごと。

 

30

 男についての考察。

「男とは 通りすぎていく影である」

 

31

 通りすぎようとする若い影が………「わたしの線路の上に さしかかる」

 新しい出会いがあるのです。

 

32

「恋の頭痛がはじまる 初雪の季節が/彼の 脳髄の中で/ゆっくりと 降りはじまる」の3行です。

 なぜ「初雪」なのでしょうか? 29連の白い蛇からの連想でしょうか。

 

33

では、いそぐこと、なくなってしまうこと、いなくなることへの思いが書かれています。「非常にいそぐ人生/許すべきでない それらいそぐ足たち」「いなくなろうとする彼」「いなくなる時点へ/虹のように」

 

34

 海原………漆黒………月が………「死は/すべての死者よりも近くにすわり」という心象風景。

 

35

「死とは甘美でない」と書かれます。だけど「詩は甘美だ」と。

 そしてなにが甘美なのかを考えます。

 おまえの生存は………

 存在は Soul の雨ふる景色は………

 わたしは………

 わたしたちは………

 アメリカの夢は………

    それぞれ甘美だったり、甘美でなかったりします。

    その理由も描かれてあります。

 

36

 4行目。「わたしは おまえを/ここに懐胎する」に続く行には………「おまえを 裁尾する」(裁尾とはアナル・セックスのことです)「おまえを呪い つちかい 祈る/愛撫の密儀を行う」

 ということで、わたしとおまえの関係性が描かれています。

「おまえは名前がない」………という無名性。

 

37

 1行だけの連です。

「ひとつの決意は つねに残酷である」

 

38

「親愛なるXへ/非常に長い手紙をわたしはかきはじめる」で始まる連です。一章のまとめの連です。ここまでで十分長いと思いますが、二章に向けてのつなぎの意味もあるのでしょう。

 この手紙は「わたしにもみえない」(3行目)「おまえにも あなたにもみえない」(4行目)のです。

 非常に長い手紙………「しかし この長いは 永遠ではない」(8行目)「人間の長さである/永遠の長さではない」(13行目)

 

 

  ………………      ………………      ………………

 

 以上で一章を読み終わりました。

 淫者の季節、4月、から書き始められた第一章は、38連の長さでした。恋愛の考察と、記憶と愛と、行為と訣別にあふれたこの詩は、うねるような心象の風景が描かれています。

 すべてのものに、始めがあり、終りがあるのは当然です。

 

 それぞれの連も、ひとつづつの意味をなして、始まり終わります。詩がひとつの海だとすれば、それぞれの波なのでしょう。

 

 全体に作者のモノローグのようですが、普遍的な恋愛の考察でもあると思います。白石かずこは言葉を自由に使うことで自分の詩の世界を作ったと思うのです。その自由さを羨ましく思います。

 

 

 続いて二章を読みます。

 

  ………………      ………………      ………………

 

 読んでいただいて、ありがとうございました。

 誰もが、穏やかで、平和でありますように。