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  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

『詩的レトリック入門』を読む────詩と散文の関係

 おはようございます。

【3章 詩と散文のあいだで】のまとめ

 

  萩原朔太郎は『詩の原理』という詩論を書いたことで有名ですが、それ原型は昭和3年に発表された「自由詩原理への入門」という論考だったそうです。

P93

………自由詩は、韻文的の形式美からして、より遠ざかるほど本当である。換言すれば、自由詩は「散文的」であるほど、より真の意味での自由詩である。自由詩の未来は、それが益々散文化するほど、形式に於ても徹底した文学となるだろう。 

  当時は七五調の韻律で詩を書くことが普通であったから、それを超えるための構想だったんだろうと思います。

 

 著者は詩と散文をめぐる歴史は、『詩と詩論』の詩論が中心だったというのです。

 そして春山行夫のポエジイ論を解説されているのですが、その詳しいことは本で読んでいただくのがいいと思えます。

 当時は西欧の詩論が紹介されるとともに、日本での詩の形式はどうあるべきか、詩とはなにか、ということが論議されたのでしょう。

 北川冬彦の「新散文詩への道」では、

語と語。句と句。行と行。これらががっちり結合される。煉瓦のやうに、セメントは強くきかせなければならぬ。プランは、幾度、変更されてもいい。

………新しい詩の構成法がきびしく追求されれば、追求されるほど、無闇に行をかへ、聯を切ることの必然性が失われてくる。そして外観は、散文と殆んど異らないものとなる。こゝに真の自由詩への道の鍵が蔵はれてゐるのである。

………真の自由詩への道とは何んであるか。「新散文詩への道」これである。

 と宣言されたのです。

 つまり真の自由詩は散文と変わらない………それまでの音律に頼った詩を完全に否定したわけです。

 

 西脇順三郎の『超現実主義詩論』は昭和4年に刊行されている。

 春山も北川の詩論が徹底していなかった問題を、〈純粋芸術のメカニスム〉として論じたというのです。

P101の引用から抜粋してみます。

………プラスとマイナスの世界である。力学的に説明すればプラスのエネルギーとマイナスのエネルギーじある。これら二つの力が結合するときは一つのハーモニーを生ず。

………即ちプラスの世界には神とか美があり、マイナスの世界には悪魔、悪、淫売及びグロテスクなるものがある。これらの相反する二つの要素を連結することにより………(中略)………純粋芸術の目的とする経験意識の消滅を作るのである。

………連想のもっとも遠きものを連結することを、コウルリッジが特にイマジネーションと呼ぶ。

………

  つまり、もっとも遠いもの同士を連結することがポエジーであるということをいったわけです。西脇順三郎の詩論がここに表れています。

 著者はこの詩論の問題点と限界をP104~で指摘していますが………遠きものを結びつけることがイマジネーションを生み出すことは肯定しています。

 

 そしてその典型として瀧口修造の「TEXTES」を引用しています。

 死の孤島の上を雪の雲雀が飛ぶ 波打ち際の幻は僕に熟した果実を賦興する美神の反響である 波は孤独の時に夢を制して僕を誘惑する 無経験の女王は夢の花を吹き上げて舞ふ 真紅の足蹠あ漆黒の天に附着しつゝ舞ふ 夢の花粉が僕の睫毛にこぼれる時に瞬時の歌声が聞える ………(P106) 

 

 この引用で3章は終わるわけですが………こう付け加えています。

 実はわたしはこの西脇-瀧口の言語革命の線とは、方法において対照的な、戦後における入沢康夫の〈擬物語詩〉を、今回、射程に入れたいと思いついていた。そこでは散文詩が散文を否定せず、もっと露骨に物語を肯定しようというのである。この非言語革命的なヴィジョンが、どのような散文詩の可能性を開いているのか。(P108)

 

       ………………     ………………       ………………

 

  散文詩には興味があるのですが………どういう方法論で描いているのか………

 

散文詩 - Wikipedia

 

 非常に直截な質問もあります。

 ぼくも理解ができました。

 

 

 

  

 このサイトの、散文詩の歴史的考察は勉強になりました。

      「散文詩に梱包されて

 

 

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 読んでいただいて、ありがとうございました。

 また、明日。