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  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

詩を作るためのひとつの詩作法────文脈を解体する

 おはようございます。

 

続・伊藤比呂美詩集 (現代詩文庫)

続・伊藤比呂美詩集 (現代詩文庫)

 

 を、読み始めました。

 

 それでわかったことを書きたいのですが………

伊藤比呂美〉で検索して出てくるサイト、で、勉強になったのでリンクを。

 

伊藤比呂美の<呪言>的リズム

  • その通りで………イタコや神がかり的言葉の使い方についての考察です。

80年代の伊藤比呂美────『女性詩』対『フェミニスト詩』

  • 伊藤比呂美の行動が社会にどういう影響を与えたか、について考察している。

       ………  ………  ………

 このふたつのサイト、読み応えがあります。考えさせるし、伊藤比呂美について知ることができる。

 

 ぼく個人としては、「詩人ってなんだろう」と思ったんですが………素人のぼくは詩人になることはないだろうし、なにか、社会にいい影響を与えることもないと思うので、自分の「詩を書きたい」という気持ちは、不可解に思っています。自分にとって謎です。

 

………………       ………………       ………………

 

 そんなことを思いながら………

「続・伊藤比呂美詩集」を読み始めてメモしたことをブログに書きます。

 

(元の詩を読まないと、何を書いているのか筋道がわからないと思うので、読んでくださるようにお願いします)

 

最初に掲載されているP8の「意味の虐待」という詩────(「のろとさにわ」という詩集から)

あなたはニホン語が話せますか

いいえ話せません

はい話せます

はい話せますけど読めません

はい話せて読めますけど書けません

はい話せて読めて書けますけど聞きとれません

わたしはよい子でした

あなたはよい子でした

わたしたちはよい子でした

それはよい

わたしはわるい子でした

あなたはわるい子でした

あなたたちは……

 という言葉で始まるんだけれど、全体は77行の詩です。

 だいたいこの始まりで予測できたように、同じような詩句が反復されることで詩が構成されています……

 この反復されるたびに持ってくる語句が変わり、文脈が微妙に歪められていく、そこにポエジーが成り立っている、という詩なのです。意味を加えたり、拡大されたりする。

 

 難しくいわないで、簡単に分析したものを書きます。(ぼくが考えたので間違っているかもしれないけれど………)

 

あなたは日本語が話せますか

  ↓

はい話せて読めて書けますけど聞きとれません 

 までは、文脈に意味を加えていっている。

わたしはよい子でした(7行目)

    ↓

わたしたちはわるい子でした

それはわるい(14行目)

 は、人称を拡大している。

言葉の習得のためには置換し反復しなければならない

は、ここまでの視点のまとめ。覚悟。

わたしはみにくい子でした

    ↓

わたしたちは憎い

それは憎しみだ

「それは憎しみだ」という行で作者の評価が入って くる。

わたしは憎い

あなたは憎い

わたしたちは憎い

それは憎しみだ

わたしは食べる

あなたは食べる

   ↓

それはよい食欲だ

   ↓

わたしは意味する

あなたは意味する

わたしたちは意味する   ↓

それは言葉の伝達だ(39行目)

ここから、伝達・他者とのコミニュケーションについて考察していく。

 

わたしはニホン語を使う

………

それは日本語だ

………

わたしは意味を剥がしとりたい

………

それは意味を剥がしとる欲望だ(46行目)

わたしはいっそコトバをただの素材におとしめたい

あなたはいっそコトバをただの素材におとしめたい

………

それはいっそコトバはただの素材だ(50行目)

 で、文脈がとれないものになっていきます。

 

わたしは機械的に置換していって現実にはありえない文を作る(52行目)

あなたは………

わたしたちは………

それは機械的に置換していって現実にはありえない文を作るんだ

意味を剥がす

音が残る

それでもわたしたちは意味をさぐる。指をさしだせばそれを吸う新生児の原始反射

わたしは指をさしだせばそれを吸う新生児の原始反射です

わたしたちは………

新生児のそれは指をさしだせば………

わたしは意味が

あなたは意味が

わたしたちは意味が

意味だ、それは

伝達するな(68行目)

………

 

最後の行は

血まみれのそれの意味の血まみれのみじめさだ、それうれしい

という言葉です。

 (………に書かれてある言葉は省略しています)

 

 それで詩は完成するのですが、ここでの詩法は

    言葉とか文脈とかを解体・分解することで、作られる詩

                             です。

 

  •  非常に構成的であること。
  •  解体とか分解にする過程に、「論理」があること。 

 ………………       ………………       ………………

 

 詩を作るひとつの詩作法としてあると思うのです。

 言葉を物として扱い、粘土をこねるように詩を作っていくというのは面白い詩作法に思えます。

 

 

………………       ………………       ………………

 

 

 最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。

 また、明日。