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  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

「人はなぜ夢を見るのか」を読む

 おはようございます。

 

人はなぜ夢を見るのか―夢科学四千年の問いと答え (DOJIN選書33)

人はなぜ夢を見るのか―夢科学四千年の問いと答え (DOJIN選書33)

 

 

 人はなぜ夢を見るのか? 古代から不思議に思われていたように、夢は人を違う世界に誘う要素があるようです。

 

 第1章 「ギルガメシュ叙事詩」に始まる

          ………夢判断の多くの例。その歴史と先駆者(モーリ、シェルナー、ドニ侯爵)

 第2章 フロイトユング────深層心理学の時代

          ………精神分析。元型。

 第3章 レム睡眠の発見────夢の現代科学のはじまり

          ………脳生理学によるレム睡眠の発見

 第4章 もう一つの夢の現代科学────シリーズ分析と内容分析

          ………ホールの夢の統計学的研究

 第5章 夢には何の意味もない?

          ………脳幹からのPGO波の刺激による

 第6章 レム睡眠の機能────記憶の整理?

          ………1987年時の4つの主要学説

 第7章 夢と記憶────夢の源泉は前日の記憶か

          ………記憶が再現されるのに翌日と7日後のピークがある

 第8章 夢の進化理論

          ………夢をどう考えるか、シュミレーション論

 第9章 明晰夢と自己意識の誕生

          ………明晰夢の役立て方

 終章  夢の現象学

          ………夢の「世界」

と、非常に魅力的なタイトルが並んでいます。それで読む気になったのです。(^_^;) ………以下は、ぼくの章の要約です。

  夢についての本は、

という二つの流れがあるようです。

 いつものように、わがままに、詩に役立つであろうと思った部分だけを、抜き出してみます。

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  フロイトは夢を見た本人の連想からその意味を探ろうとしたが────  P45

夢特有の表現様式(夢言語)もまた、顕在夢を不可解なものにする。夢は抽象的表現を苦手とし、抽象観念を具象的に視覚的に表現する。組織だった思考ができないので、語呂合わせや駄洒落によって夢のストーリーが進行したりする。また、おびただしい象徴が現れる。絵文字を知らない人にはそれがたやすく解読できないように、夢言語の文法を知らない人には、夢は未解読文字で綴られた読めない文書にとどまるだろう。

 

 視覚的、象徴的に表現するのは詩もいっしょです。観念や願望は言語化できないものを含んでいる。視覚的にイメージできるものにすることで、伝えることができる。

 

 ユングの元型については明日、ユング派の秋山さと子さんの本を読みますので、そこで紹介します。ユング集合的無意識を唱え、元型を発表したことは、後の夢分析、民話や神話の分析(神話学のケレーニイ、宗教学のエリアーデ)に大きな影響を与えました。それは夢の研究を先に進めました。

 

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 P85からの第4章で書かれている、夢の内容分析の項目が、詩を書くうえで参考、ヒントになるかもしれない。P89

どんな夢にも共通に備わっている内容項目には、舞台設定、自己役割、登場人物、衝動・禁止・罰、葛藤と問題などがある。

  • 舞台設定(舞台背景)は環境世界に対する感じ方、考え方の具象化である。砂漠のなかを歩く(世界は砂漠のように味気ないのかもしれない)。冬景色(世界は冬景色のように荒涼として寂しく冷たい場所なのかもしれない)
  • 自己役割────無意識的な自己像(セルフ・イメージ)の具象化。
  • 登場人物────無意識のうちに描き出した相手の特徴が具象化して出てくる。
  • フロイトは「夢は願望の充足である」といったが、その欲望について抱いているイメージが表現される。イメージは象徴的な行為として描写されたものとなる。欲望は、衝動的な表現で、禁止・罰は、命令やこうあるものという形で。
  • 葛藤や問題は、夢ではドラマとして描かれる。

 

 心理学者は夢を人格の深層を理解するために解釈する。

 

 読者にとって、詩は、演劇や例え話や夢を聞かされるのと同じ。読者にとっては、提出されたドラマの内容分析が重要になるし、夢の分析と同じように、詩を分析することは、意識のドラマを探求することだ。連のつながりは、夢のドラマと同じように起承転結のストーリーといえる。

P100

………夢分析とは、個々の夢の意味を判断することが目標なのではない。夢の分析を通じて、夢見者の人格の深層を理解することが目標なのだ。

 これは、読者が作家(詩人)に対して持つ態度だと思います。読者は個別の意味を知りたいのではなく、作家の全体の表現する意味を知りたいのです。

 

 

P162から「夢は脅威的状況のシュミレーションであるという理論」についての解説があります。

 ここでは、なぜ、夢は脅威的状況のシュミレーションなのかについて、6つの理由が挙げられていますが、その6つ目の理由。

 人間の脳が進化してきた祖先の環境は人間の生殖の成功に極度の脅威となった頻繁な危険なできごとをふくんでいた。それらは祖先の人類に深刻な選択のプレッシャーを与え、脅威的状況のシュミレーション・メカニズムを完全に活性化させた。

 

  夢が人が危険に陥る状況をあらかじめ想定し、リハーサルとして、怖い夢を見させて体験させ、それに対処する心構え教える、という考えに賛成です。

 夢が未来へのシュミレーションなら、詩もそうではないか、と思えます。

「こういう場合、あなたならどうする」「こんな体験、どう受け取る?」

 詩も、イメージで書かれた状況のシュミレーションです。そんなことを思いました。

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 明日は、「夢は人に何を伝えているのか」(秋山さと子 KKベストセラーズ)を読みます。心理学の勉強は、夢のことを学ぶことで、お終いにします。