日の記し   ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。・☆彡 ・☆

社会の底辺で生きて来て67歳になってしまいました。そこから見える風景や、読んだ本の感想や、ネット検索でわかったことなどを書きます。生きることは辛いこともありますが、何をしても生きて行ける。仏教を生きる支えにしているので、そのことも書きたいです。リンクを貼らせていただくサイトの方々に感謝します。

吉野弘「現代詩入門」を読む 2

 おはようございます。

 吉野弘さんの詩の作り方で、わかったことは━━━素直な言葉でいい、ということです。詩になるなと思ったこと、その発想をそのまま書く

 だって、それはそのまま、詩なんですから

 すごく現実に近い詩です。生活のなかで感じたこと、思ったことで、「詩になるな」と思った材料を、練り上げて、詩の言葉にしてゆく。

 読んでくれる人が読みやすいように、技巧的に形を整える。テクニックも必要です。

 

 それに、「詩になりそうだ」というモチーフをメモして、時間をかけて、あたためて、詩の完成に近づく、ということがよくわかりました。

 

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【他者・欠如】━━━物事を隠喩として捉えて

 芙蓉の花を見た時に、雌しべと雄しべの長さの違いから、不思議に思っていた。受精しにくいようにされている。これは「受精するのに他者を必要としている」ということに気づいた時に……自然の深遠な配慮のようなものを感じた。他者を介在しなけれは生命は完結しないようになっている。欠如があって、お互いを必要として、生命が維持されているという驚きと発見……

  

    生命は

 

生命は

自分自身だけでは完結できないように

つくられているらしい

……(略)……

……

そして明日は誰かが

私という花のための虻であるかもしれない

 が、四回目の改稿の詩。

 だが、この詩には「他者」についての私の偏見━━━必ずしも他者を好ましいものと思っていない、むしろ、煩わしい、……人間というものは、自分中心、自分を優先したい生き物だ、と思うことが描かれていないと思った。

 

……

……

生命は

その中に欠如を抱き

それを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分、他者の総和

……

……

ときに

うとましく思うことさえも許されている間柄

そのように

世界がゆるやかに構成されているのは

なぜ?

……

       ──(略)――

 

というふうに、吉野さんは何度も書き直しをされています。

 そこが、すごい。

 詩が、書きっぱなしで完成だということでなく、詩と付き合うというか、何度も何度も納得がいくまで書き直す、その態度がすごいと思ったのです。

 もちろん詩は詩人が産み出す作品としてあるのですが、詩を生きているという態度に感動したのです。

 

 続きます。