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  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

「詩の作り方」を読む 8

「日本語を考える」の章 まとめ

  この章では黒田三郎は、日本語が乱れているということを認めています。1969年時点でそうなのですが、あれから45年経ち、もっと日本語の使い方が乱れているでしょう。というより、造語、新語が作られ、使われている状態だと思います。カタカナ言葉をそのまま使うのが流行り、若者たちのグループでは自分たちでしか通用しない符丁めいた新語が次々と生み出されます。言葉はそういう宿命を持っている、と思います。変化し、新しい意味になり、拡散する……

 この章での認識は時代に規定され、「乱れている」ことを嘆く段階でした。現状はもっと言葉の破壊は進んでいるでしょう。

 詩の言葉も時代を反映すると思います。それでも、黒田三郎が書いた次の言葉を引用しておきたいと思います。

「詩の素材にならないものは、この世にはないと言ってもいいのです。ことばも特殊なことばだけが詩にふさわしいわけではありません。すべてのことばが詩となる可能性をもっています。ただ、それが私たち自身のことばになるかぎり、です。さまざまな日本語があります。しかし、そのなかで私たちの生活になくてはならないことばは何でしょうか。日常のありふれた話しことばも、メタフォアとして再生するとき、それは詩のことばとなります」

 

「よい詩が備えている条件」の章 まとめ

P「228に書かれている───

「たくさんの詩の入門書や講座には、最初にやはり『詩とは何か』という項目があります。でも、詩の勉強をしようとするひとは、まず『詩とは何か』教わってから、詩をよまねばならないものでしょうか。

 逆だと思います。詩をよんだことのないひとに『詩とは何か』わかるでしょうか。必要なことは、まず詩そのものをよむことではありませんか」

 という指摘は耳に痛い。ぼくはどうしても「詩とは何か」から入って、概念的に理解したら安心するところがあるから……

 

●現実的には、この問は「私にとって」詩とは何か? ということ。

●詩をかく人にとって、「詩とは何か」は、詩をかくことによって示されるべきもの。

●「よい詩とは何か」という問も、「私にとって」よい詩とはなんだろうか、と考えることから始まる。

●詩は多様。

●詩をよむことによって、読者は作者の創造の過程を追体験する。

「私たちは、日常生活で異常な事態に直面してショックを受けたとき、日常見なれたものが全くよそよそしく違ったものに見えることがあります。――(略)――見なれたものが見なれたままであることに、何かほっとしたやすらぎを覚え、見なれたものを変に新鮮に感ずることだってあります。詩をよむ場合にもこれと似たものがあるかもしれません。――(略)――すぐれた詩をよんだ場合の感動というものも、世界がこれまでとは違って感じられるという点では、こういうショックと似ています」

●「詩は多様なものですし、詩を真ん中にして、作者と読者の想像力が対峙しています。したがって、『よい詩』がどういうふうによいかという問題も、けっして固定したものではないと思います」

吉野弘の詩「夕焼け」

いつものことだが

電車は満員だった

そして

いつものことだが

    ――(略)―― 

 黒田三郎は、いい詩だ、といいます。 

「日常、だれでもが見るような情景のなかで、だれでもが見のがしているようなことを、『夕焼け』の詩人は見ています。この詩をよんで、私たちはいつも見なれた風景を改めて見なおします。だれでも記憶と想像力を働かすでしょう。ありありとそれは見えてきます。風景は読者の心のなかでいきいきとよみがえり、それぞれのひとの表情まで浮かんできます。読者の心のなかのイメージはあざやかです。いつもは気にかけもしないのに、いまは違います。このイメージはなかなか消えません。ひとびとは、容易に消えないイメージのなかに、人間というものの姿を、そのあり方を、人間の心のやさしさを思い浮かべるのです。そのあり方を、自分自身で問おうとするでしょう」

P239

「詩を、読者のよむ『よい詩』と考えるならば、それは読者に何かを考えさせるものでなければなりません。感じ考えさせるものとしてすすんで詩を求める読者は、そこにひとつの心のささえを求めているのです。

 同様に、ひとりの作者にとって、詩はその心をささえるものであれば、それで十分だと思います」

 

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 これで「詩の作り方」を読み終えました。いかがだったでしょうか。ぼくは、いろんな発見をさせていただきました。詩をかこうとするとき、貴重な言葉がつまった本だと思います。1969年に書かれた古い本でありながら、現代詩が生まれて来た背景も説明されているし、現代詩である意味も書かれています。多くはすでに理解したつもりになっていたことなのですが、再認識させられました。

 

 黒田三郎さんの検索結果です 

 

 

  詩って、なんでしょうか。

 さまざまな詩があります。読みたいほうも、さまざまです。

 でも、この本でいわれているように、日常、生活している時に、ほっとしたり、「ああ、そうだな」と気づかされる喜びがあったり……優しい気分にさせられる───そんなのがいいです。

 

 次に読む本のことを考えています。詩を、どういうふうに描けばいいのか、考えたいと思います。