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 日の記し   ★ヽ(´・ω・`)ノ 。・☆彡 ・☆

底辺で生きてきた67才で、もう老人なんですが、そこから見える風景を書きます。読んだ本のまとめや検索してわかったことなどをメモします。生きることは辛いですが、何をやっても生きていけると思うのです。仏教を生きる支えにしているので、そのことも。リンクを貼らせていただくサイトの方々に感謝しています。

杉山平一『現代詩入門』を読む 17

【詩は異端である】


P272
「詩は、日常を離れるものとして夢を描くが、夢のように楽しい、夢のように美しい、という詩にすぐれたものがあまりない」と杉山さんは書きます。

 そして、天国と地獄、極楽と地獄……どちらが人間に親しいか、と問いを投げかけて、地獄の呪われた存在こそが人間の本質でないか、といわれるのです。



 吉岡実「僧侶」


   

 四人の僧侶
 庭園をそぞろ歩き
 ときに黒い布を巻きあげる
 棒の形

      ──(略)──


 詩はまだまだ続くのですが……杉山さんはこういいます。
P279
「異端の奇怪を、言葉を結ぶ視点にまで及ばせて、この世ならぬ世界をつくり上げている。ふしぎな、ぞくぞくするような毒の魅力に充ちている。
 フランスの文芸批評家サント・ブーフが『毒は薄めねばならぬ、批評文とは薄めた毒だ』といったそうだが、詩はエキスである意味で、薄めれば役に立つかもしれない毒でなければならない。
 味も素気もないことや味も素気もないものの反対の極点に詩は成り立つ。毒に近い味があり、つねに危険である」

P280
「危険だから冒険は人を惹く。危険だから人は命をかけてエベレストに登る。平和な日常から、危険へ出てゆくことを夢みる人のこころが詩をつくる」


 茨木のり子「詩集と刺繍」を紹介されて──
P282
「この天下に隠れもなき無用の長物という、詩人の誇りが、すばらしい」という。


生命の原理は新陳代謝であるが、その証しである言葉も新陳代謝によって生きてゆく、詩は絶えずその言葉が腐らないように血をふき込み、甦らせるのである。詩が失われたときおそらく世界は硬直化し死滅するだろう




……………     ……………     ……………     ……………


 これで「詩の在り場所」の章は終わりです。杉山平一さんの「現代詩入門」を読み終えました。


 詩というものの核心がわかった気がします。
 次回からも、読んでいる本の要約や感想を書いていきたいと思っています。