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  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

杉山平一『現代詩入門』を読む 14

【詩は日常を分解し分析する】


P238
「──現実日常では見ることのできない大スローモーションやハイスピードで物を見るとき、日常見ることのできないヒダや裂け目が見えてくる。
 日常現実は時間に縛られ、これを脱けることはできないが、その非日常へ詩は誘うことができる」

P239
「さきに詩は、言葉の意外な結合、映画モンタージュに似ていると述べたが、分解・分析・解体によって、非日常を垣間見せるのが詩の世界である」

 竹中郁「廃屋」「大掃除の日」

P241
ジャック・プレヴェールの『夜のパリ』もマッチの棒一本一本で情景と気持を分解した面白い作品である」

 暗闇のなかで擦る三本のマッチ
 一本は、お前の顔をそっくり見るため
 二本目は お前の眼を見るため

       ──(略)──

「私も、情景を分解して浮び上らせたことがある」

    下降    杉山平一

 仲好しと、いま別れたらしい
 娘さんが笑みを頬にのこしたまま
 六階からエレベーターに入ってきた
 四階で頬笑んだ口がしまり

     ──(略)──

P242
「もちろん、つぎのようなものは、音や泣き声や灯で分解していった」

    訪問

 門のボタンを押すと
 ベルが鳴ったらしい
 玄関の電気がついて
 どなたですか、と声がした

     ──(略)──

P243
「このように分解して詩にするのが私は好きで、分解すると詩ができたりした」

P244
「この移りゆきを、会話で試みたこともある」


P246
「分解がリズムを呼ぶのかリズムが分解させるのか、分解は詩と共にある」

    ふと    藤富保男

 ぼくは その時いつも
 ぼ と く になってしまうのである

         ──(略)──


P247
「一方、おおまかに時間の移り行きを分解してつないで行くと、必然的に、あるいはおのずからひとつのストーリーを展開、物語ることにもなる」

 中原中也「冬の日の記憶」

P248
「今次大戦後シベリヤ抑留され、その俘虜収容所での体験を多く詩にした石原吉郎は、映画モンタージュのように分割分解して、忘れ難いその日を語っている」

 石原吉郎「一九五〇年十月十五日」

P250
「私もむかし、帽子を主題にして、私の生い立ちを物語ったことがある」

 杉山平一「帽子」

「怖ろしい伝説を物語るものとしては会田綱雄の作品が知られている」

 会田綱雄「伝説」