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  66歳 日の記し /          ☆。(´・ω・`)/ 。゜★・ ☆彡

社会の底辺で生きて来て55歳で世間と断絶を決心してから独りです。寂しいのでブログを始めました。思うことなどを書きます……仏教を生きる指針にしているのでそれも。リンクを貼らせていただくサイトの方には感謝しています。m(_ _)m

杉山平一『現代詩入門』を読む 2

【詩は言葉の対比で生まれる】


 詩の技法について語っておられます。

「とんでもないものが結びつく典型は、電気のプラスとマイナスである。近づくと凄い放電の火花を発する。このプラスとマイナス、陰と陽という正反対のものが結びつきぶつかり、組み合って、ものが生まれる。同性のものが組み合ってもものは生まれない。創造はこの矛盾から生まれる。
 創造のエスプリである詩に一番大切なのは、このとんでもない結合である」

 佐藤春夫「感傷肖像」

 その目は涙ぐんで笑い
 その口は笑って顔は泣いている
 表情の戸まよいした
 このモナリザはまるで小娘だ



 お互いに矛盾したものの組み合わせ。そのことで、より対象の本質を穿つ。矛盾を描くことで、謎にせまる。そのための対比です。


 こうした対句と呼ばれる技法は昔から使われてきました。

 明るいものと暗いもの、ネガティブとポジティブ、異なった事物の意外性が、ぼくたちのものに対する見かたを新鮮にする。
 これを詩の技法と表面的に捉えてしまうと、「ああ、そんなものなのか」と浅いところで納得してしまいます。そうではなく、作者が迫ろうとしたイメージを受け取り、どこを味わうのかなのだと思います。


……………     ……………     ……………     ……………

 フランスのシュールリアリズムの詩論で詩を構成した西脇順三郎は非常に技巧的で主知主義な詩を書きました。

 ぼくはそういう詩の書き方を好きではないですが、「人間の意識に還元できない」ポエジーとしての詩を作り出すために━━━遠いイメージを連結する方法で独自の世界をつくりだしたのです。



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 杉山平一さんは最後に、

 てふてふが一匹韃靼海峡を渡っていった

という安西冬衛の詩を取り上げ、幻想的な美しさといっています。