日の記し ★ヾ(´・ω・`)ノ.: 。☆彡 ・☆

社会の底辺で生きてきて68歳になりました。後悔ばかりの人生でしたが、それもしかたがないことです。〈初期仏教〉を信じているので、なんとか暮らしています。訪問していただいて感謝しています。ありがとう。<m(__)m>

『書く人はここで躓く』

 おはようございます。

 立冬はとっくに過ぎて……朝は寒くなってきました。 

 いま引っ越しの準備に忙しくて……ごめんなさい、また週二回更新に戻します。ネット回線を移設してもらわなくてはならないので工事費がかかる。それを調べています。いろんなことを考えてしまうので疲れてしまう。そんな毎日です。

 

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「作家が明かす小説作法」というキャプションがついています。

 

宮原昭夫 - Wikipedia

書く人はここで躓く―作家が明かす小説作法

書く人はここで躓く―作家が明かす小説作法

 

目次

まえがき

1 ファーストシーンは後に書け――シーンと配列

  シーンの「描き方」  シーンの「配列」

2 時間芸術――小説の構造

  曲がり角  「設定」「展開」「新局面」  効果反比例の法則

3 十作って一書け――フィクション

  「作る」フィクションと「削る」フィクション

  「水面上」のフィクションと「水面下」のフィクション

  「解き放つ」想像力と「縛る」想像力

  「削る」フィクションの落とし穴と効用

  「手記」と「小説」

4 ストーリーかヒーローか――人間像

  「芝居」と「役者」  物語に逆らう「人間像」  人間関係

  魅力について

5 神は細部で罰したまう――デテール

  細部の躓き  「必然性」と「一回性」  「調和」と「対比」

  細部は主題を揺るがす

6 無声映画のつもりで――会話

  「描写」か「情報」か  「情報としての会話」の二重性

  「会話のない小説」から

7 尾頭付きと切り身――短編

  「長、中編」と「短編」  「切り身」と「本体」

8 文は顔なり――文体

  文体の意義  文体づくり  題名

9 神様が降りてくる――発見としての創作

  「意図」と「結果」  「作者」と「作品」

10 作者と読者の間には――読者の存在

  読者は向こうを向いている

あとがき

 

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 1

  • 小説を形作る最小の単位は「シーン」
  • 小説の書き方とは、シーンの「描き方」と「並べ方」
  • 「特定の時に、特定の場所で、特定の人物の間に起こる」出来事として、作者にはっきり意識されているか。

 読書はいわば演奏。小説は楽譜。

 

 小説を最初から順番に書かねばならぬものと決め込んでいないか。書きたいシーンや、思いついたシーンから書いたらいい。書いてから並べ換える。

 

 読者に興味を持って読んでもらえるように、「読ませる順」に並べる。

 

  小説は時間芸術。〈設定〉――→〈新局面〉までの時間的展開のなかで、主人公とその他の人間像と、人間関係を描き、それが変質して行く軌跡を描くもの。

〈設定〉がよく書かれていても、それでは不足。どう〈展開〉し〈新局面〉に行くかを描く。葛藤を描く。

 

 伏線は、設定を早く出すこと。

 後でつじつま合わせの設定を作るのは、読者に対してアンフェアです。

 

長編とは

 〈設定〉→〈展開〉→〈新局面〉という「基本的な構造の一まとまり」は(=シークェンス)と呼ばれる。 長編はいくつかのシークェンスが組み合わさったもの。

 最初のシークェンスでたどり着いた「新局面」が、次のシークェンスの「設定」となり、新たな展開が始まる。そういうことが繰り返されてゆく。

 

効果反比例の法則

 興味深い設定が二つ並行して描かれると、効果は半減する。設定同士の有機的なつながりがないから。相乗効果をあげるのは初心者には難しい。

 

 ノンフィクションの文章にも加工がある。「十調べて一書く」

 小説は作るフィクション。ノンフィクションは削るフィクションといえる。

 小説で描かれるフィクションは、共通の水面下で、つながっていなければならない。

 

 小説は設定にも想像力を使うし、その設定のなかでどうなるのか、という想像力も使う。

 展開の部分で飛躍がなければならない。

 

 書き手が追及したいテーマやストーリーに役立つものが、体験や見聞にあれば、それを使う。

 

「小説の筆者」は料理店のシェフにあたる。客が「読者」です。

 小説の中で作者の感想を押しつけるような表現は、読者をシラケさせる。

 小説はシェフの立場で書かなくてはならない。

「手記」なら客の立場で書けばよい。 

 

「苦悩が人物を魅力的にするのではなくて、人物の魅力が苦悩を魅力的にするのだ」(P78)

 事件やストーリーにとらわれて「人間像」を軽視しない。

 

 小説は、単に人間を描くというより、「人間関係」を描くもの。

 他者がいるから小説世界が立体的になる。

 人間関係は多角的だ。主要な人物が3人いれば三角形、4人なら四角形、5人なら五角形の関係が生じる。

 ぎりぎり最低必要限度の人物しか登場させないという心構えで書く。

 

 人物像は読者に「感じさせる」もの。

 

 細部で躓かない。リアリティに気をつける。

 自分の体験や見聞、取材から細部をいかに収集するか。

 小説の細部は、作者が与える〈意味〉を超える。

 

 描写としての会話……心の内面を表現している。

 情報としての会話……人物のリアクションを引き出す。

 

 作者が読者に説明するために、登場人物に会話させてはいけない。会話は内面を表し、リアクションを引き出すものだから、それがないと不自然。

 

 原稿用紙30枚までが短編。

 短編では設定を作っても、あえて書かないという決心が必要。中・長編は設定された諸問題にトータルで取り組み、ストーリー展開を重視するが、短編は素材を切りとったものだ。短編は「シーン」で成り立つ。

 

(この章では「文体は顔のようなもの」という言葉が印象的でした。同じ対象を描いてもそれぞれが違う)

 

 

 創作は人生の追体験

 書いているうちに新たな発見がある。その飛躍、変質を作者が受け入れる柔軟性を持っているか。

 何度も構成しなおす勇気が必要だ。

 

「作者は作品の奴隷だ」(P181)

 

10

 読者は面白なければ読んでくれない。

 自分の造形した人物がリアリティを持っているか。

 作者にとって貴重なものが、読者にとってそうかはわからない。

「客観化」と「普遍化」が大事。

 小説は、赤の他人に向けて書いているのだ、という意識を持つ。

 

   

           *            *

 

 作家ならではのアドバイスでした。

 小説の創作はどうすべきか。考え方と実践方法を示されているのでわかりやすかった。

 書きなれた人が陥る〈落とし穴〉について言及されているのがよかった。初心者を見つめる目も暖かく感じました。

 

  

 

 

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     読んでいただいてありがとうございました。 

     誰もが穏やかで、幸せでありますように。